第五話 憧れ女子マネージャーへの道!№1
第五話 憧れ女子マネージャーへの道!№1
「ふわぁ」
授業中思わずあくびが出た。
赤城山から帰宅後、学校の準備や食事にお風呂をさっさと終わらし、
ララとの作戦会議が始まったのだ。
まだ、何も始まってないのだから作戦会議も何もないと思うが
目を輝かせるララに深夜まで付き合ってた。
まぁ確かに、この世界にきて現実に、あのキャラ達を拝めることができ、
尚且つ、女子マネージャーになれるかもしれないのだから
心はロマンティック浮かれモードだ。
だが、しかし、本当に試験とやらやマネージャー業が私達に務まるのだろうか。
不安だ…
でも、このチャンス逃すのは、もったいないとしか言いようがない。
あくびで開いた口を慌てて閉じ、ララの言われた通りヒロインモードに切り替える。
ララが言うには男慣れしてない私達だからこそ、「嗣永玲」に会う前に
他のキャラでヒロインとしての練習をつむべきだと言っていた。
たしかにララの意見は一理あると思う。
男子慣れしていない…恋愛経験ゼロの私にとっては、
あの顔面偏差値高い正明館学園メンバーを目の前にするだけで
クラクラしてしまう。
普通に会話なんて出来るのだろうか。
そこも心配だ。
キャラ免疫が出来る事を祈るしかない。
こんなんで、「嗣永玲」に会ってヒロイン演じる事なんて出来るのだろうか。
考える事が山のようにある。
ただ、今は女子マネージャの座をかけて勝負するしかない。
まずは今日の放課後だ。
男子自転車競技部に向かい、主将さんに言われた事をやり遂げる事だ。
緊張する!
頭の中で何を言われるのだろうと授業中ぐるぐる考えすぎて
授業なんて頭にまったく入ってなかったがノートにはしっかり問題が解けていた。
しかし、ラッキーな能力をもらったものだと感謝している。
ただ、この能力もいつまで続くか分からないので正明館学園の学力についていくためにも
勉学もしっかりやっていかねばと気合を入れる。
そんな中お昼のチャイムが鳴る。
キンコーンカンコーン
「じゃぁ今日はここまで、来週小テストするから各自勉強しとくように」
と、お昼休憩に入った。
ララが私の席の前に立ちお弁当を持って立っていた。
「キキ、天気がいいわ。場所を変えてランチタイムにしましょうよ」
「うん!眠いから冷たい緑茶でも飲もうかな!」
「そうね、飲み物買っていきましょ」
私達は売店に急いだ。
普通に歩いてるだけで男女問わず目線をすごく感じる。
なんだ、この視線の数々は…
「キキ、どうやら私たちすでに噂になってるらしいの美少女の双子が新入生にいるってね。嬉しい事じゃない」
「ええ、そんな漫画みたいな事本当にあるんだ…」
「だって、この世界は漫画の世界が設定なんだもん。あるに決まってるじゃない」
「そのうち男の子たちの取り巻きが出来ちゃうかもよ」
とララは笑ったが
すでに出来ていた…
売店に向かう途中、数名の男子達があとをつけてきたようで
話しかけてきた。
「キキララちゃん、ごはん今から?一緒に食べない?」
「学校慣れた?分からない事があったら言ってね。俺ここ中学の部からいるから学園内は詳しいよ」
「キキララちゃん達って彼氏いないの?」
などなど、いろんな会話が飛び交ってきた。
一応丁寧にお返ししたが、一行に売店に向かえない。
そこに、加賀烈吾が大量のパンを抱えてやってきた。
「あ、キキララちゃんおはよう。ん?君たち彼女達の困ってる顔分からないの?取り巻きとして失格だなぁ~」
「加賀先輩!」
取り巻き立ちも加賀烈吾のことは知っていたようで、急ぎ足で去っていた。
本当に困っていたのでお礼を言った。
「先輩!ありがとうございます!お茶買うだけなのに、いっこうに進めなくて」
「いえいえ、こんなかわいい子たちを困らせるなんて困った奴らだな~。
それに、未来の仮女子マネージャーに何かあったら困るからね」
ララが口を開く
「加賀先輩は、女子マネージャーの存在嫌じゃないんですか!?今までの伝統とかもありますし…」
加賀は上を向き少し考えて
「いやじゃない。むしろ歓迎したいね~。あの部活は、
むさくるし過ぎる!おれは可愛い子二人が入るのは大賛成だよ」
と、ウィンクされてしまった。
ズズズッキュンという謎の音が体に響き意識が一瞬飛んだが無理やり起こした。
そこへお弁当箱をもって鞘師桔平が現れた。
「烈吾こんなところにいたのか。探したぞ。」
漫画では対照的な二人なので、あまり中良さそうな場面はなかったが、どうやら二人は
お昼を一緒にとるほど仲が良いらしい。
「桔平ごめんごめん。このお嬢さん方が取り巻きに、さっそく取り巻きに囲まれてこまっていたんでね。」
鞘師はなるほど
「ふむ、まぁ、わからんでもないな。昨日は、あまり見ていなかったが、女子の顔面偏差値もスタイルも偏差値もレベルが高い。
ただ美しさでいえば俺には叶わないだろう。ハハ」
加賀は
「まぁ、お前も女装に会うもんな」
鞘師あわあわしながら
「そういう問題じゃない!」
加賀が時計をチラッと見て
「おっとランチタイム邪魔してごめんね。こいつ連れていくから。あと、今日の放課後楽しみにしてるよ~」
と後ろ向きで手を振られた
低めのトーンで鞘師が言った
「キキララといったな。お前達覚悟しておいたほうがいい。
しっかりランチで栄養補給して今日に臨むがいい。ただ付いてこれるかが問題だがな」
と、あっという間に二人していってしまった。
「鞘師先輩の女装綺麗だろうな…」
と思わずつぶやくと
ララに突っ込まれた
「そこじゃない!お茶買って早く休むわよ!」
手を引っ張られ、お茶を買い人気のいなさそうな屋上へと向かった。
案の定人は広さのわりにボッチ数名。
ここなら落ち着いて食事が取れそうだ。
「びっくりしたわね。しかし、かっこいいな~二人共。」
と、ララが言う。
「ララからそんな言葉はじめて聞いた!」
とお弁当のからあげを、ほおばりながら答えた。
「いや、キキだってクラクラしてるでしょ。私だって同じよ。でも目標は「嗣永玲」でしょ!」
「そうね。もぐもぐ」
「キキって、やっぱりのんきね。昔とまったく変わってない。羨ましいわ~」
と、食事が進まないのかララが箸をおいた。
「私なんて口では、強気に出てるけど、正直不安のほうが大きくで食欲なんて出ないわよ」
そういえばララは昨日の夜も今朝もあまり食欲がなさそうだった。
いつも強そうに見えてるキキも、実は臆病なのを私は知っていた。
でも、自分の事で精一杯で昨日今日は気が付いてあげられてなかった。
「ララ…ダメだよ!放課後、どんな事があるか分からないんだから食べておかないとっ!」
「そうだね。」
と、そこへ足の影が見えた。
「お、双子ちゃん。思ったより女子感だしてる食事じゃなくてロードレースに考えられた食事とってんじゃないの。」
小田好友だった。
正直驚いた。私達にもっとも興味なさげな人が話かけてきた。
「なんだよ!人を化け物をみたような目で見んな!」
先に口を開いたの私だった
「まさか小田先輩が話しかけてくれるとは思いませんで…。私達嫌われてると思ってたんで…」
小田が口を開き
「誰が好きなんて言った?俺は観察しに来ただけだよ。
どーせ、うちのやつらの取り巻きで、カラフルなキャラ弁でも食べて浮かれてるんだろうと思っただけだ。
そしたら想定外のロードに適した食事と男顔負けの弁当食ってんじゃないか。
取り巻きってわけでも本当になさそうだ。昨日のやる気は本当なんだな。」
「先輩方が素敵なのは認めますが、取り巻きと同じにしていただくのはやめてもらえませんか。」
とララが口を開いた。
「ふーん。じゃ、偵察も済んだし、竹に報告でもしとくかな。じゃぁな!邪魔したな!」
と、小田は早々と去ってしまった。
「何よ!バカにして!もぐもぐ!沢山たべて放課後目にもの見せてやるわ!」
と、ララは急に箸をもちお弁当を掻っ込んでいる
「ララ!ヒロインらしくないわ。このお弁当もだけど…」
今朝、母にもたされたお弁当を見て私は驚いた。
男子顔負けのお弁当の量だった。
昨日ロードに乗ってたから、「また運動するのかなと思って作っちゃった~」と母にドカベンを渡された。
たしかにロードに乗るとお腹すく。しかしこの量食べれるのだろうかと疑問だった。
と、今朝の事を思い出していたらララはすでに間食し、私をせかした。
「早く食べて!おのれ小田先輩バカにして。絶対、女子マネージャーになってやるんだから!」
私は、ララのやる気にせかされてドカベンをいっきに、かっこんだ。
午後の授業も上の空で過ごし、
.
.
.
放課後勝負の時がきた。
ララと二人で男子自転車競技部の部室前にたっている。
さぁ、門を叩きましょうか!
と、二人でうなずき、扉を開いたのだった。
第四話 憧れ女子マネージャーへの道!№1 完




