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天の気ままに

作者: 功刀攸

青まじりの灰色が天を覆った

厚く重く何層も

ぼんやりとした橙色が照らす

表層だけをうっすらと

冷たい線が視界を覆った

細く長く何重も

ひんやりとした透明が光る

跳ね返って飛び散って

緑の波が灰色を追いやった

遅く早く難解に

温かい帯が視界を奪い

瞬く間もなく澄みやかな青が両目を焼いた


青は時折、白を引き連れ

私たちの前に現れる

時に白を置いてくる時もあるけれど

白が現れない日は一日たりともなかった

灰色もどうやら知り合いのようで

たまに連れてきては透明と遊んでいく

緑はずっと私の隣に住んでいる

子だくさんで親戚も多く

イタズラに巻き込まれることもある


突然の轟音とともに天が紫へと染まった

誰も彼もが天を見上げ

荒々しい線が視界を埋め尽くす

凍えるような透明は

痛みを与える武器と化した

うねる緑は深く濁り

私たちを包み込んだ

どうやら機嫌が悪いようだ

そのうち飽きてしまうだろうに

今日はなかなか戻らない


翌日の青は憎たらしくも

澄みやかな笑顔で私たちの目を焼いた

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