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彼は私の×××   作者: 夢呂
【第三章】遠距離/近距離の恋
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泉の部屋

その日の夜、私は泉が一人暮らししているというアパートに招かれた。


「どうぞ」

泉がドアを開けると、私の背中に手を回す。


「お邪魔します…」

なぜか緊張しながら、私は初めて彼の空間に足を踏み入れた。


部屋は片付いていて、必要最低限の家電家具以外は何も無かった。

(泉らしい…ーーー)


「ごはん、作りますね」

泉がそう言いながらキッチンへ向かう。


「あ、私も」「ゆりさんは、お客さんですから座ってて」

まぁキッチンにいても泉の邪魔にしかならないだろうと思い、私は大人しくソファーに座る。


(なんか…ーーードキドキして落ち着かない…ーーー)




カチャカチャと食器の並べる音が心地好く聞こえてきて、

私はふと目を覚ました。


(嘘…寝てた…ーーーっ!)


泉はキッチンにいたままだったから、気付いていないようだ。私はホッとしながら、斜めに傾いていた体を起こす。


「ゆりさん、食べましょう?」

まるで待っていたかのように、泉が声をかけてくる。


「あ、うん…」




「美味しい!!」


「良かったです。―――ビールもありますけど飲みますか?」


「あー、いいや。要らない。ありがと」

昨日飲み過ぎたことを思い出して、私は首を横に振る。


「ゆりさん昨日…ーーー」


「ん?」

泉が何か言いかけて、口を閉ざす。

「昨日、なに?」

私が聞き直すと、泉は…言うのを躊躇いながら口を開いた。


「―――…昨晩…終電なくてどうやって帰ったんですか?」







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