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彼は私の×××   作者: 夢呂
【第三章】遠距離/近距離の恋
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金曜日の誘惑

「ねぇ、今日飲みに行かない?」

金曜日の定時五分前に、陽子からテンション高めのお誘い。


「今日さ、春田(はるた)が支社から来てるらしくて。一緒に行こうよ」


春田、というのは私と陽子と同期入社した男性社員の春田慎太郎(はるたしんたろう)のことだ。

春田は地方の支社に配属されたので、入社時一緒に研修を受けて以来会っていなかった。


「そっか、行こうかな」

(春田くんに会うのも、久しぶりだし)


私がそう答えると、陽子がパンと手を叩いて、

「良かった!実はもう、春田にはゆりと行くって言ってあったのよ」


「そうなんだ、さすがだわ…」

私が呆れて言うと、陽子が嬉しそうに、

「ふふ、ありがと」

と言った。


(あぁ、うん…ーーーま、いっか。)

褒めてないんだけどな…と思ったが、私は言うのを止めた。






「陽子、ゆり!お疲れ様!てか、久しぶりだなー!」

研修時代、よく行っていた居酒屋で春田くんと再会した。


「うん、久しぶり」


「春田、太ったんじゃない?」

陽子の言葉に、春田くんは怒ることもなく、

「そうなんだよ、毎晩カップラーメン三個食べてたらこんなんなっちゃってさ」

と、自分のお腹をさすった。



「二人は変わんないなー。」

ビールで再会に乾杯したあと、春田くんが言った。


「美人のままってこと?」

「なんでそうなるんだよっ」

陽子が笑って言うと、春田くんがツッコミを入れる。

私はそれを微笑ましく眺めていた。


「ゆり?」

私が笑ったからか、春田くんがこちらを見る。


「いや、春田くんだなーって…」


「なんだそれ」

私の言葉に、今度は春田くんが笑った。



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