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彼は私の×××   作者: 夢呂
【第二章】吹成泉の恋
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確信犯

「結構飲みましたね、明日大丈夫なんですか?」


居酒屋を出て、明日も会社なのに大丈夫なのか心配になった僕は先輩に尋ねた。


「私、お酒強いから」

先輩はそうさらっと答える。


(―――本当に、格好いいな…先輩は。)

あれだけ飲んだのに、全くふらついてもいない彼女に、僕は思わず苦笑してしまう。


「そうなんですね、羨ましいです」

(その強さがーーーー…)





帰り道、僕はずっと聞いてみたかったことを先輩に聞いてみた。

「…先輩は、遠距離とかどう思いますか?」


すると、慰めるような表情で僕を上目遣いで見つめる先輩。

(何か、勘違いしてる気がするな…ーーー)


「どうって…別に好きなら関係ないんじゃない?距離とか」


「ですよね…」

(ーーー先輩なら…きっとそう言うと思ってた)

思い通りの答えに、僕は嬉しくてつい笑ってしまう。



「ところで吹成、もうすぐ終電なくなるけど大丈夫?地元(あっち)の方、電車の本数少ないし、そろそろ電車乗らないと」


先輩は自宅へ向かう方面の電車に乗りながら、僕に反対方面行きの電車を指差す。


「ですね」

そう言いながら僕は、ちゃっかり先輩と同じ車両に乗り込んだ。


「吹成?」

こっちは地元と反対方面なんだけど…とでも言いたげに先輩が僕を見上げる。


僕はそんな先輩の顔を待ち構えていた。

(…僕は、まだ帰れないです、先輩。ーーーー貴女が僕に心を許してくれるまで…)


「地元行きの電車、もう無いので。もう一泊させて貰っても良いですか?」


僕が悪戯に微笑んで言うと、先輩は呆気に取られていた。

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