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彼は私の×××   作者: 夢呂
【第一章】夏海ゆりの恋
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後輩の彼

夏海(なつみ)先輩とまさかこんなところで再会するなんて、驚きました」


ふんわりやんわり、

…―――虫も殺せない、いやあえて殺さないような…―――

仏心に溢れる雰囲気の彼、吹成(ふなり)は、映画のエンドロールが流れ出した映画館で、そう言った。


「吹成は、変わらないね」


私の口から素直な感想がこぼれる。


「ありがとうございます」


「…―――」

(こいつには、褒め言葉になるのか…ーー?)

この、会話のテンポがずれた感じも変わってない。




「じゃあ私行くわ」

ガタッと立ち上がり、人のなくなった映画館から出ようとすると、

「夏海先輩、このあと少し時間もらえませんか?」


――――彼が私を引き留めた。


「え、いや…無いよね?」

(だってもう、0時ですよ?シンデレラなら魔法とけてますから)


「あ…そっか。そう、ですよね」


吹成が人懐こい顔に、残念そうな表情を浮かべる。


「どうかしたの?」

(どうかしたの?なんて、フラれて悲しいのは私なんだけどね…)


吹成の寂しげな表情に、そう私が思わず声をかけると、

吹成が私を見上げて…潤んだ瞳で見つめた。


「今夜、泊めてもらえませんか?」



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