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綺麗汚染  作者: 王子
3/3

みかちゃん


ただ廊下を歩く。



学校に来る奴はみんなできる行為。



そんなことをするだけで通り過ぎる女からは歓声が上がる。



男からは言葉にできない僻みの目が寄せられる。



この感覚が何もない人生の快感になっていた。



運動は平均。


勉強は中の下。


容姿上の上の上。



なにもできなくてもいい。


なんかできてもいい。


まさにチートだ。



ポケモンで最初に持つポケモンがレベル100

ピカチュウ状態。



絶大の人気と最強の10万ボルトを装備。



入学式から一ヶ月後、

下校の時間、

3年生の不良が正面玄関に溜まっていた。



新入生を見に来てたんだろう。



男が2人と茶髪のロン毛の女が1人。



クラスの男子が俺に


「目を合わせない方がいい。」


と俺に声を掛けてくれた。



3年はこうして玄関の前に溜まり生意気なやつや使えそうな1年生を見つけてパシリに使うのが目的らしい。



中には下を向いて歩く奴もいた。


下を向くのがシャクだったので

見ないようにして普通に歩いた。



でも、中1で172cmの3年生と同じくらいの身長にただ伸ばしてただけだが襟足が肩につくおれの髪の毛は目立ったらしい。



茶髪の女が話しかけてきた。



「ロン毛のいちねーん。

こっち向いて見てー」



アホっぽい喋り方。



おそらく俺だとは思ったが聞こえない振りをして見向きもせずそのまま歩いた。



すると女はこっちに駆け寄ってきて


「むしはひどいじゃーん。

こっち来なよーー」


と、言って俺の手をとった。




その時俺と目が合った。



10万ボルトを喰らったのだろう。



何も言わず見つめてきた。



身長は150cmないだろう。



小柄で制服から出る腕や足は華奢だった。


今だったら絶対ないだろうがルーズソックスにキティちゃんサンダル。


履く意味を問いたくなるミニスカート。



濃いつけまつげと真っ黒な目の周りで化粧は多分下手だとわかったが

色白な肌にぱっちりな二重。


元はそこそこかわいいんだろう。


LV25ピチュー


でも、LV100のピカチュウにいきなり100万ボルトを喰らったら即瀕死



しばらく固まった後一言


「かっこいいーー」



知ってる知ってる。



かおり

「ありがとうございます。

先輩も可愛いですね。失礼します。」



と、淡々と言うと慌てた様に色々と話しかけてきた。



これが後の始めての彼女

みかだ。






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