ヌヴェル41 七人のピクシーと三匹の子豚
いずれ君たちは十字路で道に迷うだろう。
どこへ行けばいい?と思うだろう。
そのとき君たちの前に七人のピクシーが現れる。
道案内してくれる妖精だよ。
一人目のピクシーは、真っ直ぐ行けばいいと言うだろう。
二人目のピクシーは、右に行けと言うかもしれない。
三人目のピクシーは、左へ行けばいいよと言うだろう。
四人目のピクシーは、後戻りすべきだと言うかもしれない。
五人目のピクシーは、どこへも行かず立ち止まっていたまえと君の前にたちはだかるかもしれない。
六人目のピクシーは、自分で道を切り拓けと言うかもしれない。
七人目のピクシーは、目を閉じてじっくり考えてみようと言うだろう。
そこで君たちは悩むだろう。
だれの言うことに従えばいいのか。
何が正しいのか。
何が間違っているのか。
どれもが正しいかもしれないし、どれもが間違っているかもしれない。
それでも君たちは決めなければならない。
君たちそれぞれがそれぞれでね。
父豚の話を三匹の子豚はそれぞれそれなりに理解した。
長男の子豚はこう考えた。
七人のピクシーをみんな生け捕りにして見世物にしてやろう。
それでしこたま稼いでセレブな暮らしをするんだ。セレブ―、セレブ―。
次男の子豚はこう考えた。
“将来の道案内アプリ”を適当に開発して、それを埋め込んだタブレットを七人のピクシーに持たせるんだ。
話題になるぞ。そしたら、アプリもタブレットもバカ売れ。
しこたま稼いでセレブな暮らしをするんだ。セレブ―、セレブ―。
三男の子豚はこう考えた。
何をしたいか、どうありたいかをしっかり考えよう。
そしてその達成のための“目標達成シート”を作って、具体化していこう。
七人のピクシーに惑わされないように。自分を信じるんだ。ビリーブー、ビリーブー。
三匹の子豚は、人生に迷う歳になった。
それぞれ十字路に佇んだ。
七人のピクシーは現れなかった。
長男の子豚と次男の子豚は、途方に暮れた。
三男の子豚は、自分の決めた道を歩み出した。




