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無職だんごむし

作者: 聖徳犬子

『無職だんごむし』

彼の名前はタケシ。無職だんごむしとして、毎日をだらだらと過ごしている。家の中でゴロゴロしながら、食べ物を求めて冷蔵庫を開けると、目に飛び込んできたのは腐ったカステラ。彼は思わず「うわぁ、これも無職の特権だな!」と笑った。


ある日、タケシはふと思いついた。「このままじゃいけない!何か楽しいことをしよう!」そう決意した彼は、近所の公園に向かうことにした。公園には、様々な人々が集まっていた。子供たちが遊ぶ姿、犬を連れたおじさん、ベンチで本を読むおばあさん。タケシはその光景を見て、心がほっこりした。


「さあ、今行こう!」と大声で叫んだ彼は、周りの人々から不思議そうな視線を浴びた。しかし、そんなことは気にせず、彼は公園の真ん中にある大きな木の下で、即席のダンスパーティーを始めた。周りの人々も最初は驚いたが、次第に彼のノリに引き込まれていった。


「無職だんごむし、無職だんごむし!」と歌いながら、彼は木の周りをぐるぐる回った。子供たちが笑いながら真似をし、大人たちも笑顔で拍手を送った。タケシはその光景を見て、心の中で「これが幸せってやつだ!」と叫んだ。


しかし、楽しい時間は長くは続かなかった。突然、空から何かが降ってきた。「うわっ、何だこれ!」とタケシが顔を上げると、なんと巨大なカステラが空から降ってきたのだ。周りの人々は驚き、タケシは思わず大声で笑った。「これが腐ったカステラの逆襲か!」


カステラは地面に落ちると、まるでパラシュートのようにふわりと広がり、周囲に甘い香りを漂わせた。子供たちは歓声を上げ、みんなでそのカステラを囲んで食べ始めた。タケシも「無職だんごむし、カステラ大好き!」と叫びながら、一口頬張った。「うん、やっぱり腐ってても美味しい!」


その後、タケシは公園のヒーローになった。彼は「無職だんごむし」として、地元の人々に愛される存在となり、毎週末には公園でダンスパーティーを開くことになった。周りの人々は、彼のパフォーマンスを楽しみにしている。


タケシは、自分が無職であることを忘れ、毎日を楽しむことにした。友達も増え、彼は「無職だんごむし」としての新しい人生を歩み始めた。「もう誰も傷つけない。みんなで楽しく過ごそう!」と心に誓った彼は、今日も公園で笑顔を振りまいている。


そして、空から降ってくるカステラを待ちながら、タケシは新しい冒険を夢見るのだった。無職だんごむしの人生は、これからもずっと続いていく。笑いと甘いカステラに満ちた毎日を楽しむために。

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