9.昼間の一狩り
流石4月と言うべきか。
昼なのに全然暑くない。
居座っていた家から出て狩場に向かう。
そう狩場とはさっきの公園だ。
時間が経過したが数匹なら居るだろう。
俺はまた塀を超え。
のんびりと公園に近づいて行き。
程なくして辿り着いた。
良しゴブリンを。
「…………」
公園に着きゴブリンを探すとゴブリンじゃ無い奴が居た。
それもただのモンスターじゃない。
スライムほどのサイズのどんぐりだ。
そう森とかで観る、どんぐりだ。
どんなモンスターか予想がつかず。
早速、鑑定を使う。
【バラノスLv3】
あいつはバラノスって言うのか。
Lv3ってモンスターもやっぱりLvって概念があるんだな。
そしてバラノスが2個?2体で良いか。
まずは2体でくっついているし。
小型爆弾を試してみるか。
さぁ!昼一番のストレートだ喰らえぇぇ
「ピっ!」
投げた小型爆弾が爆破し、2体のバラノスは左右に別れるように飛んでいき、コロコロ転がっていた。
『リア充、どんぐりめ!みたか!』
恋人かは知らないけど。
くっついてるお前らが悪い。
「ナニ!」
コロコロ転がったどんぐり共は、ひょいと何事も無かった様に起き上がった。
まさかどちらも倒れないとは。
『チッ』
今日の所は見逃してやる。
仲良く暮らすんだな。
俺は公園から離れるために歩きだす。
これは逃げているのではない。
小型爆弾で死なないなら、レベル上げの効率が悪いと判断したからだ。
次はどこに行こう。
アッ。
確か南に行けばコンビニが2店舗並んでるところがあったな。
そこに行って、アイテムボックスで盗みでも働くか。
行き先が決まれば早い。
俺は歩き出す。
盗みを働きに行くために。
――
―――
――
さてコンビニが視界に入る距離に来た。
やはり扉のガラスは割れていた。
とりあえず手前のコンビニに入ってみる。
索敵スキルのおかげでコンビニの入口付近からスキルを使えば、コンビニの大きさなら敵が居るかどうかが分かるから有り難い。
もし、敵が居た場合は俺は物資を確保出来ないがな。
そりゃそうさ。
俺が敵を排除する=爆破する。
コンビニの物資も一緒にバイバイなのだ。
おびき出してやっても良いが。
そこまでして今は物資が欲しいとは思っていない。
既に数ヶ月分の食料は入ってる。
これはゲーマー必須アイテム、カロリー〇イトとかが俺の家に大量にあったからな。
食事の時間も削減してた為、そういった物が沢山ある。
中に入ると、雑に漁られたのが分かる。
物は床に落ちていたり。
棚の商品はぐっちゃぐちゃ。
それでもかなりの量が残っていた。
俺は飲み物をメインに色々しまって行く。
ティッシュなどの消耗品もだ。
歯ブラシは大事だ。
何年後にいや、もう作られることが無いかもしれない。
食い物と飲み物はあまり、選ばないけど。
ゲームとか漫画がこれ以上増えないなら、明日にでも本屋に行って確保しておきたいな。
娯楽が消えていくのは大変だ。
それにどこかで電気を確保できれば、ゲームも出来るかもしれない。
昔のローカル向けゲームも全て確保しとくか...。
「よし」
今後の目標はとりあえず、ゲームと書籍の確保だな。
入るだけ詰めれたから、コンビニの飲み物は制覇した筈だ。
お酒も含めて全部。
だけどポテチとか後回しにしてたお菓子が途中で入らなくなったので、容量が限界のようだ。
お菓子は必要無いけど今後の為に容量は必要だ。
南に向かう。
本当はあまり南には向かいたくない。
南に行けば行くほど人口密度が上がる。
家の周りは一軒家が主だが。
南に行くに連れマンションが増える。
区画が綺麗に分けられてるよなぁ~流石再開発市だ。
コンビニから1キロ程南に進んだ所には小学校がある。
小学校に近づいて行くと、道に転がってる死体の数が増えていく。
この道通りたくないな。
一応、小学校の様子を確認するために近くまで来た。
うん、門の入口付近では高校生以上の男性達が、数十匹以上のゴブリンと睨み合いながら入ろうとする、ゴブリンをホウキやスコップ、バットなどで叩いたりして威嚇していた。
どうやら、避難所まで行ければ助かる人は助かったみたいだな。
俺が来た道だけで何百以上の死体はあったけど。
恐らく爆弾の存在はまだ知られていないだろう。
ここで無駄に存在感を出すつもりは無い。
学校から離れ、モンスターが集まっているところを探す。
ただし人目が無いのが条件だが。
――
―――
―――――
―――
――
居た。
1時間以上歩いた。
警戒しながらだと全然進めない。
それに1匹とかなら直ぐに見つけられたけど、今は効率重視だ。
そして見つけた場所は野球場だ。
野球場の中には、何故かゴブリン達がボールで遊んでた.....。
シュールすぎる。
しばらく見ていると。
いや、ゴブリンのボール遊び見てる俺もヤバそうだけどさ!
ゴブリン数匹が一箇所に集まりだしたので、俺はゴブリン達に小型爆弾を投げつける。
さぁくらうが良い。
それは特注のボールだ。
「ピ!」
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
他のゴブリン達は突然仲間が吹き飛んで、理解出来ずパニックを起こし慌てふためいていた。
俺は変わらずベンチの背に隠れながら観察する。
しばらくすると、球場の入口からゴブリンが続々と登場してくる。
大量だ。
恐らく小学校からも流れてきたのだろう。
爆破が合った周りに集まりながら、ナニがあった?
みたいな感じの会話をしてるんだと思う。
しらんけど。
俺はもう小型爆弾じゃない通称、普通サイズの爆弾を投げる。
「ピっ!」
「ドーン!!」
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪必要経験値に達しました。レベルが6に上がります≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
爽快。
ゴブリン達には俺の餌になって貰おう。
一時間で普通サイズ爆弾一個を作りながらでも潜伏は維持出来る。
気配遮断は解除しても大丈夫だろう。
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪必要経験値に達しました。レベルが7に上がります≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪必要経験値に達しました。レベルが8に上がります≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪必要経験値に達しました。レベルが9に上がります≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪必要経験値に達しました。レベルが10に上がります≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
ゴブリンに生まれなくて良かったと心底思った。
「帰ろう」