8.再度のステ振り
少し休んだし移動しよ。
なんて事はしない。
爆弾作成Lv2を作る。
やがて出現したのは普通のルービック・キューブと変わらない、大きさの四角い箱の様な物だった。
材質もLv1と変わりなく表面が滑らかだ。
MP100も使ったけど。
この時点で既に予想が付く。
威力は倍以上だろう。
そして公園には先程の音でおびき寄せられた。
ゴブリンが七匹も屯って居る。
しかも仲間の死体を奪い合ってるし。
「一箇所に集まっててくれて、ありがとな!」
俺は作った爆弾をストレートに投げる。
さっきよりも遠いしな。
まぁ…
『ピっ!』
「ドンッ」
爆発音から優しさが消えた。
聞いたことは無いが、ロケットランチャーとかってこんな音なのかな?と思う程に重くずっしとした衝撃が身体に伝わってくる。
その音だけでLv1の小型爆弾よりも、威力が凄いのは分かるのだが。背後の建物のガラスが砕け、細々と吹き飛んだのを観てしまえば、その威力は疑いようがなかった。
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪必要経験値に達しました。レベルが4に上がります≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪経験値を獲得しました≫
≪必要経験値に達しました。レベルが5に上がります≫
うん。
その場に居たゴブリンは皆死んだらしい。
爆破した場所はクレータの様になっており。
クレータの大きさは直径3mはあるだろう。
威力は2倍以上に強化されていると感じる光景だ。
「ギィ」「ギギg」「ギィーーー」
とか思って居ると、沢山の足音と声が聞こえて来る。
爆発音が大きくなりすぎて、反響してかなりの距離まで音が響き呼び寄せてしまったのだろう。
一旦ここから離れるか。
MP100で爆弾を作ったし。
潜伏を常時発動させてるから、MPは減り続ける一方だ。
今いる敷地内から反対側の塀を超えながら、公園から離れる。
昔っから良く塀超えはやっていたからか、何か楽しい。
てか、不法侵入だけどな。
今やっていることは。
「この家で良いかな」
敷地から敷地に移動し、今居る家は見るからに住人が居ない感じだった。
何故なら、玄関のドアは半開きだからだ。
このモンスターが居る世界でそんな事をやる奴が居るなら、それはモンスターをおびき寄せる為にしかやらないだろう。
だから一応、潜伏も発動させたまま、ドアを開けゆっくりと中の様子を確認しながら、入っていく。
入口に罠らしき物も無く。
一通り家の中を探したが、誰も居なかった。
当たり前か。
それに所々、物が落ちてたりしている。
避難する時に持ち出したのだろう。
それにアイテムボックスの有能性がハッキリする。
全てを持ち出すのはやはり無理だったらしく。
お菓子や非常食が残っていた。
俺は遠慮無く残っている食料などを頂く。
悪いとは思うがいつ食べ物に困るか分からない現状で。
自分の持ち物から減らすのは自殺行為だろう。
残った物を詰めれるだけアイテムボックスに収納する。
自分の家でも同じ様に詰めまくった為。
流石に全ては入り切らなかった。
だからステータスポイントを振る。
さっき2Lvも上がったのにまだ振ってない。
イトウ トキヤ Lv3→5
HP :115
MP :154→199
STR :0 +6→9
VIT :10 +3
AGI :6→16 +6→9
DEX :0 +12→18
INT :16 +7
RES :3 +4
『ポイント』
STP :10→0
JP :12→3
SP :10→0
PSP :20→1
職業【工作員Lv4→6】
【コレクターLv1】
固有能力:職業変更権限
スキル
・爆弾作成Lv3 ・破壊工作Lv1 ・隠蔽Lv2→3
・鑑定Lv1 ・コレクションLv1 ・アイテムボックスLv1→2
・集中Lv1 ・索敵Lv1 ・危機感知Lv1→3
・潜伏Lv3→4 ・気配遮断Lv1 ・魔力遮断Lv1
・解錠Lv1(New) ・施錠Lv1(New) ・敵意感知Lv1(New)
パッシブスキル
・HP増加Lv1 ・HP自動回復Lv1 ・MP増加Lv2→6 ・MP自動回復Lv5→6
・肉体強化Lv3 ・知力強化Lv4 ・DEX値増加Lv2 ・INT値増加Lv3
・毒耐性Lv1 ・麻痺耐性Lv1 ・疾病耐性Lv1 ・ストレス耐性Lv1
二度目の爆破の時。
大量のモンスターが公園に近づいて来てくれて、分かった事がある。
潜伏が凄い有能だって事だ。
潜伏発動中に動いたり、攻撃の動作をしたら解除されるみたいだが、俺の使い方的に問題は無い。
爆弾を投げる動作も一瞬だから、今の俺からしたら最高に相性の良いスキルだ。
そしてパッシブスキルのMP増加でMPを底上げし、STPは全てAGIに振った。
もしもの時は全力疾走して逃げるからだ。
潜伏をしててもバレるような敵なら逃げるしか無い。
逃げれるかも分からんが、爆弾も使えば逃げれるだろう。
職業だが、コレクターは獲得時にステータスの上昇が無かった為、ポイントを全て工作員に回した。
結果的にLv5になった時に、スキルが増えたので良かったのだろう。
解錠と施錠が手に入った。
工作員って鍵開けて、入るけど出る時にバレないようにまた締めて出るのかな?
この変は謎だな。
ステータスはこの辺りで良いだろう。
入ってきた玄関の鍵は内側から締めたし。
勿論普通に締めた。
そして靴箱を倒して、ドアが開かないようにもした。
「よし、仮眠するか…」
150MP回復するのに今の俺のパッシブスキルじゃ、50分必要とする。
起きてMP100爆弾とLv3の爆弾を一個作ってまた寝て、爆弾を作りたいので3時間はこの家から出られない。
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やっぱり、MPを大量に使うと精神的に疲れる。
予定通りに進んだので今は手持ちに、小型が6個、普通が4個、そしてLv3の爆弾が一個手持ちにある。
今は俺のMPは100もない。
起きて普通サイズを追加で作ったからだ。
そしてLv3の爆弾を手に持って鑑定する。
【IED :対象指定して設置する。その後に対象が接近すると爆発する爆弾。威力はLv1爆弾相当。】
IEDだ!
俺がよくやってたコールオ〇〇ューティーとかで出ていた爆弾じゃないか!
見た目は名刺が分厚くなった、真っ黒い箱にしか見えないけどな。
何なら不気味や板チョコか?
爆弾作成で作れる爆弾の見た目が、どれも爆弾に見えないのは何故だろうか。
散らかってる部屋に投げ置いても、誰も爆弾とは思わないだろう。
それ程までに形状も質感も溶け込むのだ。
よし。
そろそろ一狩りに行こう。
ゴブリンは爆発だッ