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70.


 寛大な俺は。

 いや呆れてる俺は。

 聞き耳を立てて黙ってみる。


「新里さん貴方の方が失礼ですよ、私達は彼等に助けてもらったんです。」

「誰も助けて何て言ってないわよッそれにあんたらが私達を守れないのが全て悪いんでしょ!」


 ダメだ。

 この女。

 軽い興奮状態だな。

 冷静さが無い。


「それに何がお風呂よッ此処じゃそんなの無いわよ!」


「なら此処を出てけば良いじゃないか。」


 俺はつい思った事を口にしてしまった。


「外にはバケモンが居るでしょ誰が私を守るって言うのよ!」


 そんなの自分でだろ。

 喋った俺が悪いが面倒過ぎる。

 

「自分の身も守れないのなら贅沢を言うな、誰かに守って貰うのなら文句を言うな。当たり前だろ?」


「なッ‥何が、何が当たり前よ!誰かれと戦える訳じゃないのよ!それに何よあんた女に囲まれていい気になって、ただのクソ野郎じゃない。」


「妬みかそれは?」


「妬みじゃないわよ、どうせハーレムとか思って舞い上がってるんでしょ勘違いすんじゃないわよ」


「舞い上がっては無いがそうだな」


「貴方達聞いた?こいつハーレムって認めたわよそれで良いの!?」


「ハーレムってか私は気づいたらこう成ってたからね。」

「自分で選んだので問題はありません」

「まぁね。」

「私も気にしてない、というか誰にも手を出してない事が逆に気になってると言うか。」


「私達は違いますからね」

「うんまだ」

「違います」

「同じく」


 

「って訳だ、あんたが文句を言う必要は無い。それで、何しに来たんだよ。」


「勝手にしろッ」


 せめて答えて欲しかった。

 

 力んだ足取りで階段を上り。

 視界から消えていった。


「それであの人は何をしに来たんですか?」


「落ち着いたとは言え、上はまだ混乱が続いててね、一番直ぐに動ける市民代表みたいな立ち位置の人だよ。他にも居るんだけどその人達が居ないと現場の混乱が凄くてね、それで彼女が礼を言いに来た筈何だけど‥」


 礼?

 嘘だろ。

 悪態しか無かったぞ。


 だから市長とか居ないのか。

 一時でも抜けたら大変そうだもんな。


「そうですか、村田さん有り難うございます。」


「申し訳無いが彼女の様に途中から聞こえてしまってね、君達は此処を出てお風呂に行くとか」


「はい。と行っても不法侵入の予定ですがまだ法を気にします?」


 村田さんの上司の斎藤さん。

 後々言われるぐらいなら今答えを聞きたい。

 不法侵入をしていいのか。

 いや。

 まだ法を気にしているのか。


「さっきの彼女の態度で気を悪くしたなら謝る、だから虐めないでくれると助ける。我々は何も言えんよ、それにその件は警察が主で我々は今は外敵から市民を守るのが最優先だ、他には構ってられないよ。」


「この件については分かりました。それで僕達が此処を離れる事はどう考えてます?」


「「・・・」」


 二人共黙ってしまった。

 考えてる様だ。

 予想は出来ただろう。

 前に一度断ってるとはいえ。

 今回は力を誇示し過ぎた。


 前回とは違い。

 そう安々とは引き下がれまい。


「残ってはくれないだろうか、頼む。」

「お願いします。」


 誠実な人間の相手は疲れる。

 申し訳ないからな。


「すみませんが。」


「やはりか、だが。これで誘ったが断られたと言える。」


「え?」


「そうですね、一度も誘わなかったなんて事になればどうなっていたか。」


「ん?」


 俺の心配を返してほしい。

 つまりあれか。

 誘ったが断られた。

 その過程が欲しかっただけかよ。


「でも実際に残ってくれたら助かる事に変わりは無いよ?」


「いえ結構です。遠慮します、辞退させて頂きます。」


 まったく。

 まぁでも。

 市民からは罵倒が来るだろうな。

 自分たちの安全性が下がるのだから。

 俺が居ても危険なのだが。


「その代わりといっちゃ何だが、情報が欲しい。何か知っておいた方が良い情報とか無いだろうか」


「あるますよ。」


「それは助かる」


「誰もただで教えるとは言ってません。」


「車を一台ください。」


「伊藤さんそれなら我々に言わなくても‥」

「村田、我々に言ってるんだ我々が使ってる車の事だろう」


「そうですね、一般車両は脆すぎます」


「確か裏に輸送防護車が余ってたよな?」

「はッ、確か数台程放棄されてた筈です。」


「それで良いかな?伊藤さん」


「この人数乗れますか?輸送防護車がどれなのかピンポイントで想像は出来ないので」


「10人までなら大丈夫ですよ」


「分かりましたそれで良いでしょ。」


 交渉成立である。


 俺はそれから情報を教えた。 

 知ってる事は可能な限り。


 まず南のコボルトはほぼ全滅した事。


 オークが居たショッピングモール。

 そこに居た数百体と強いオークの始末。

 更にもう一体激強のオークが居るであろう事。

 これを聞いた途端二人共顔が真っ青であった。


「そのオークはどれくらい強いのかわかるかね?」


 難しい質問だな。

 俺が倒した奴より強いのなら。

 ステータスだけで見るなら。

 そこに座ってるユナさんより強いですね恐らく。


 二人共申し訳ない。

 だがそれが真実である。

 防衛の時のユナさんを見てたのだろう。

 だから多少は想像出来たのだろう。

 どれだけ強いのかが。


「次にゴブリンですね」


「ゴブリン?、オークよりは危険度が低いのでは?」


「それは一般的な空想常識であり今の地球には適応されませんね、正直ヤバいですよ。」


 ゴブリンについても教えた。

 親玉ゴブリンの事もだ。

 正直あれだけなら勝てるだろう。

 だがゴブリンが一番怖いのは数だ。


 しかも元が最弱だからか。

 強くなるスピードが早い気がする。


 そして死神さんも忘れては行けない。

 謎が多すぎるので手は出さない方が良い。

 それだけ忠告しておく。


 後。

 市長に話が通るのなら。

 福田さん指導の元。

 全市民。

 体験型ステ振りを勧めた。


 勿論。

 アイリちゃんの代役を用意して。

 少女相手に腹パンで悶絶とか絵面が凄いもんな。

 効果覿面だよ。


 その後も少し話をして。

 

 車の所に移動し。

 俺達は市役所を出て。

 お風呂を目指した。





 



 



 



 




















 







 いつもより、会話多め?にしてみました。

でもサクサク進める法が良いような気もしますが、難しいですね。


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いつも、読んでくださり

本当にありがとうございます。


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