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7.爆弾魔の誕生日


 外に行く前に。

アイテムボックスの性能を調べようと、冷蔵庫をまるごと入れようとしたら、収納出来なかった。

 Lv1の容量を小物なども使って確認し。

 約1立方メートルという事が分かった。

 冷蔵庫の高さが1mを超えているから入らなかった事を考えれば、一辺の長さは固定されてるんだろうな。


 家にあった、飲み物、非常食を全て入れる。

 後はコートやカッパ、ライトなどを入れて準備完了。


 出口に向かう。



 靴を履き。

 俺はいつもの様に家の出口のドアを開ける。

 重い..。


 分かっている、外にモンスターが居て緊張してる。

 ではなくドアが古く重いのだ。

 

 

 そして扉が少し開き、すぐ右に見える中廊下に入る為のドアに目を向ける。


 良かった。

 扉は壊されておらず、閉まっていた。

 一応左側にモンスターが居ないか確認し。

部屋から出る。


 外階段は誰でも上がれる仕組みなのに。

 階層ごとに扉があって、二重ロックになっているのは有り難いよな、このマンション。

 外扉の鍵を開けて出ようとしたけど、鍵は開いていた……。


 この階の住人がモンスターが発生してから、恐らくだが急いで出て行ったんだろう。

 普段はオートロックだが、停電時は手動で閉めるように言われてたからな。

 俺はちゃんと締めて行く。

 この階にまだ人が居るなら閉めて行く方が安心出来るだろう。


 

 俺は魔力遮断と気配遮断のスキルを発動させる。

 この2つで合わせて、一分間で2MP消費。

 だがMP自動回復Lv4は一分間で2MP回復。


 なんということでしょう~


 2つのスキルをずっと発動しておけるのです。


 

 まぁ、魔力遮断は中断して、MP回復に回すが。

 俺の今の攻撃手段は爆弾が7個だ。


 せっせと爆弾を作って。

ご飯を食べて。

また爆弾作ってから、確認すると7個まで作れた。

 今は少し減っているMP回復の為に、魔力遮断は発動しない。


 そもそもゴブリンやオークは、魔力を感知する方法があるのかすら怪しい。

 てか恐らく無いだろう。

感だが。


 いつもと変わらないマンションの外階段。

 それを降りていく。

 階段を降りきって、数メートルも進めばマンションの敷地から出る。

 いつもと変わらない光景はここまで。


 敷地から出て目の前の道路には至る所に、死体があって血が周囲を赤黒く染め、異臭を放っていた。


「うぅ..」


 一瞬吐き気がした。

 

「ふぅ~」


 俺は息を吐き出す。

 勿論、思いっきり吸ったりはしない。

 そんな事をしたらそれこそ、変な連想をして俺は嘔吐してしまうだろう。


「よし、進もう」


 モンスターが居るか周りを見るが居ない。

 住宅街の十字路に突っ立て、見渡しても居なかった。

 どこに行ったか。

 それは想像出来る。


 人が居ない。

 人を探す。

 騒がしい所がある。

 つまり人が居るだろう。

 モンスターは向かう。

 どこに?

 避難所に……


 俺の家の周りには徒歩10分圏内に、小学校、大学、公園の災害時の避難指定場所があった筈だ。

 恐らく、今は公園の避難所はモンスターの餌場だろうな~

 だって、柵も塀も無いんだから守りきれる要素が一つも無い。


 公園は東側だから。

西に進むか。

 人工密集地が分かってるのに、モンスターの大群に向かって行く馬鹿は居ない。

 小型爆弾の威力がもっとあって、数もめっちゃあるなら考えるが、今はその選択肢はない。


 朝の7時。

いつものならこの時間は学生やサラリーマン達が駅に向かう為に大勢居る時間だが。

 今は自分以外の誰も居ない。

 静かだ。


 西に進むこと約10分。

俺は小さな公園を遠くから眺めていた。

 居た。

 ゴブリンだ。


 5匹ぐらいがのんきに寝てやがる。

 良い的でしかない。


 俺は昔から肩の力が弱く、物を投げるのは下手だったが。

DEXが上がったり。

STRも少し上がった為か不安は無く。


 命中精度も高く。

小型爆弾も遠くに投げることが可能になっていた。

 これは道端の石で確認したので間違いない。


 野球やってた友達よりも。

今ならボールを遠くに投げれる気がする。

 

 ゆっくりと公園に近づいていく。

 勿論、魔力遮断と潜伏も発動させたまま。


 30m程ゴブリン達と距離を取り。

斜め上めがけ思いっきり投げる。

 小型爆弾は放物線を描きながら、ゴブリン達に向かって落ちていく。


 投げた直後に小走りでその場所から離れ。

民家の塀を猫のように素早く登り。

反対側に降り、片膝を着きながらメニューを操作する。

 小型爆弾の位置は、壁越しでもなんとなく分かるので、地面に着弾する瞬間に起爆ボタンを押した。

 

身を隠している塀が衝撃を受け、砂埃や破片が塀から零れ、一部のブロックが崩れ落ち。

 

二度目のアナウンスが流れていた。


≪経験値を獲得しました≫

≪必要経験値に達しました。レベルが3に上がります≫

≪経験値を獲得しました≫

≪経験値を獲得しました≫


 あれ…?

 3体分しか経験値が手に入らなかった。


 確認の為に塀からチラッと顔を出して確認をする。


「フむっ」


 なるほど、3体は絶命して動いていなかった。

 だが残り2体はもだえ苦しんでいた。

 手足が吹き飛んだまま。


 グロい。

 昨日のはあれで死んだから気にもしてないし、睡眠不足でそんなのあまり考えていなかったが。

 今は違う。

 頭は冴えてて、ゴブリンは生きている…


 自分が悪人になった気分だ。だけど、俺はモンスターを爆破しているだけだ、俺は悪くない。

 モンスターだって7時間前ぐらいに現れた癖に、日本中もしくは世界中に現れて居るなら何千万、いや数億、十億人以上の人を殺しているはずだ。俺がモンスターを殺したって、問題ないはずだ。だって経験値貰えるし、レベルが上がる。レベルが上がれば俺の安全性が増し、結果的に人間が生き残るんだ。俺は悪くない。悪くない。


 

「………………」



「ふぅ。」


 自分に暗示をかけるようにした。

 その方が楽だ。

 じゃないと、もだえ苦しんでいる、ゴブリンが後から現れたゴブリンに食われてるこの光景は耐えられない。

 ゴブリン同士でも争うんだな。

 人間だって戦争するし、そんな感じなのだろうか。


 でも今の爆破で5体倒せなかったのは、誤算だ。

 少しでも離れていると効かないなら、オークを倒すのは苦労しそうだ。

 てか倒せるのか?

 ほぼゼロ距離爆破しか無い気がしてきた。


「爆弾の強化しないとな…」


 という訳で今レベルが上がった、ポイントを振る。


イトウ トキヤ Lv3

HP   :115

MP   :122→154

STR  :0 +7

VIT  :10 +3

AGI  :6 +7

DEX  :0 +14

INT  :11→16 +6

RES  :3 +3→4


『ポイント』

STP :5→0

JP  :5→2

SP  :5→0

PSP :10→0


職業【工作員Lv3→4】

  【コレクターLv1】


固有能力:職業変更権限


スキル

・爆弾作成Lv1→3 ・破壊工作Lv1 ・隠蔽Lv2

・鑑定Lv1 ・コレクションLv1 ・アイテムボックスLv1

・集中Lv1 ・索敵Lv1 ・危機感知Lv1

・潜伏Lv2→3 ・気配遮断Lv1 ・魔力遮断Lv1


パッシブスキル

・HP増加Lv1 ・HP自動回復Lv2 ・MP増加Lv1→2 ・MP自動回復Lv4→5

・肉体強化Lv3 ・知力強化Lv3→4 ・DEX値増加Lv2 ・INT値増加Lv2→3

・毒耐性Lv1 ・麻痺耐性Lv1 ・疾病耐性Lv1 ・ストレス耐性Lv1(New)




 

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