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58.オーク


 俺は一瞬思考が硬直するが。

 マッチョオークとの反省を活かし。

 相手に鑑定を使う。


【オークジェネラルLv36】


 ジェネラル?‥

 意味的には将軍や大将だが。

 こいつがボスであってるよな?

 

「ナゼナニモイワナイ。コトバツウジテルハズダ。」


 忘れてた。

 目の前の事から思考が外れ。

 また戻される。

 それにしても何で喋れるんだよ。


「あぁ、言葉は伝わっている。そして俺が此処に来た理由はお前らの討伐だが、その前に少し聞きたい」


「ヤハリ、ワレワレハジャマカ。」


 当たり前だろ。 

 お前らがどれだけ人を殺してるか。

 まぁ人も家畜を殺して食べるが。

 

「まぁ邪魔と言えば邪魔だ。それにどうしてお前は人の言葉を喋れるんだ?」


「ワレワレオークハ、食シテセイチョウスル。ニンゲンヲ食エバ、ソノチカラト、チシキガテニハイルノダ。」

 

 人を食べたって事だろ。

 やはり敵だ。


「シツモンニコタエテヤッタゾ、コンドハオマエガコタエロ。」


「何だ」


 答えてやる必要は無いが。

 聞くだけ聞いてみる。


「マオウハドコニイル?」


 はっ。

 魔王?。


「お前今、魔王、まおう、って言ったのか?」


「ソウダ、ヤツハドコニイル。オシエロ」


 嫌々。

 分かる訳ないやん。

 存在してる事すら今知ったんだぞ。

 てか何で魔物が魔王の位置を人間に聞くんだよ。


「すまんな、分からん。」


「オシエルキガナイノナラオワリダ。」


 オークが身体を前に倒し。

 戦闘態勢に移した。

 前に出る体勢を取り。

 その動作で足元のタイルが割れる。


「ウォオォオォオオオオ」


「待て待て、教える気が無いとかじゃなくて知らないんだって」


 オークは既に聞き耳を持っていなかった。

 迎え打つ為に構える。

 そしていつもの様に瞬きをした。

 それが間違いだった。


 0.1秒。

 その僅かな時間で。

 オークは俺の目の前に居た。

 その感覚は半ば敵が瞬間移動したかのようだ。


 はぁ?。


 俺がそんな間抜けな思考をした時間ですら。

 オークは更に一歩踏み込み。

 いつの間にか持っていた右手のナタで。

 俺を切る様にスイングしようとしていた。


 とっさに右手で指弾を繰り出す。

 飛ばすのは飴ちゃん爆弾だ。

 それもただの飴ちゃん爆弾じゃない。

 爆弾強化Lv5で強化済みのだ。


 この時この動作は正解だった。

 それはこの動作以外では間に合わない。

 それだけが速度差で事実として存在していた。


 飛ばした飴ちゃんに反応しようとするオーク。

 だけど指弾で飛ばした飴ちゃんの速度は早く。

 間に合わない。

 そのまま顔に直撃すると同時に爆発。

 その威力は普通爆弾と遜色なく。


 一瞬の隙きを作るには十分だった。

 弾き飛ばすした直後。

 後ろに飛び距離を取る。

 対空時間は短く。

 遠くを意識して。


 着地と同時にもう一度。

 指弾を使い飴ちゃんを飛ばす。

 そして素早く左手を使い。

 アイテムボックスから爆弾を取り出す。

 

 普通爆弾(強化5)

 右手に持ち替え。

 オークを狙い投げる。

 飛んでいった爆弾は。

 オーク居るであろう場所に近づくと爆発させる。

 

 広いとは言え室内で逃げ場の無い爆風が。

 俺をも襲い。

 3階のガラス手すりを吹き飛ばす。

 

 物凄い勢いで巻き上がる炎。

 その炎の熱は熱く。

 10m以上離れてる物すらも燃え始めていた。

 

「グゥゥゥ..」


 そんな小さな音が聞こえ。

 炎で燃え盛り発する音では無いが。

 何故か鮮明に聞き取れ。

 オークの生存を知らせた。


 やはりこの程度じゃあ死なんか。

 強化してあるとは言え。

 MP600相当でどの程度ダメージ食らってるかな。

 その炎と煙の中からオークが姿を出すのを待つ。


 平然と歩いて出てくるオーク。

 その身体を見ても。

 欠損部位は無く。

 ただ骨を覆っている肉が少し抉れ。

 所々皮膚がただれていた。


 後5,6回、同じ事すれば死ぬだろうか。

 てか死んでくれないと困る。

 

 俺も身構え。

 オークも身構える。

 何方が先に動くかの一時の時間が。

 両者の集中力を高め始めた。


  

 

  

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― 新着の感想 ―
[一言] たった36でこの強さとか世界広すぎ
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