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54.


 

 精神が削られる感覚を食らう。


「ぅッ。」


 まさかこいつ。

 俺は慌ててMP残量を確認する。

 50MPも減ってる。

 新たに手に入れた力は燃費が悪カッタ。


 この職業は無しだな。

 分からない事が多すぎる。

 良し!

 違う職業を試そう。


 第一候補は決まっている。

 格闘家だ。

 

 近接戦では爆弾もスナイパーも使いづらい。

 それなら近接戦が出来る様になりそうなのを取る。

 迷わずに格闘家を選択する。


≪第4職業を『格闘家』に変更します。必要JPは1ポイントです。変更しますか?≫


 格闘家を設定した事が無い為ポイントがいる。

 だが1ポイントならまだ余裕がある。


『変更』


≪第4職業が『格闘家』になりました。ステータスが上昇します≫


 STR+5。VIT+3。AGI+2。


 スキルは無いのかよ。

 それにしてもthe脳筋な職業だな。

 上昇値が高い。

 それも近接戦向けの。


 これはありか?

 Lvを上げて同じ数値分更に増えるならありだな。

 JPを数ポイント使うだけで強くなれる。


 近接戦で勝つ予定はない。 

 だけどSTRとVITが上昇すれば防御力が上がる。

 マッチョオークにすら場所を把握され攻撃された。

 更に強いオークなら確実にバレるはずだ。

 一発KOはごめんだ。


 よし。

 これに決めた。

 レベルを5まで上る。

 ちゃんとSTRが25。VITが15。AGIが10上がってた。



 肌が少し黒いオークを探す。

 今日戦う前に戦闘して確認しておきたい。


 東側の俺が死にかけた公園の方に進む。

 

「居た居た。」


 3匹で行動しているオーク。

 内一匹だけが黒いが好都合だ。

 住宅街を我が物顔で歩くオークの進行方向に立つ。


 オークが俺に気づき黒いオークが吠える。

 二匹の通常オークが物凄い勢いで突進してくるが。

 突進してくるオークの顔に飴ちゃん爆弾を投げ爆発させる。

 飴ちゃん爆弾が目眩ましになり。

 その隙きに右のオークの腹を蹴り上げ怯ませる。


 振り返りもう片方のオークの首を狙い蹴る。

 オークの首は折れ絶命する。 

 腹を蹴り上げられ屈み込んでいたオーク。

 そのオークの首に全力で手刀を落とす。


 気絶させる何て優しさは微塵も無い。

 枝を折るように首の骨が反り折れる。


「次はお前だ。」


 戦闘中も対して近づいて来なかった黒オーク。

 仁王立ちで立っているのは余裕だろうか。

 今度はこちらから飛び込む。


 突進すると右拳でフックをして来た。

 既の所身体を仰け反らせ避ける。

 目の前を通過する腕をハッキリと捉えられる。

 AGIが上がり動体視力も上がったのだろう。


 オークの右手首を両手でしっかり掴み。

 身体を斜めに浮かせ。

 オークの右肘に左足で膝蹴りを入れる。

 曲がるはずの無い方向に蹴られたオークの肘は壊れ骨が出てくる。

 それを少し後ろに着地した俺は目にする。


「もうその腕は使えないな。」


「ヴヴヴヴゥゥ。」


 怒りを表し猛然と唸るオーク。

 

「ヴォォオオオオオオ!!!。」


 次の瞬間。

 叫ぶオーク。

 俺はその隙きを逃さずに小型爆弾を投げ入れる。


「ピ。」

「さようなら、オーク。」


 喉の奥まで入った小型爆弾が爆発し。

 オークは垂直に後ろに倒れ絶命した。


≪経験値を獲得しました。≫


 終わったか。

 戦闘中のアナウンスは聞き逃してた様だ。

 変に集中すると周りが分からなくなるな。

 今後の課題だな。


 帰ろう。


「「「「「「「「「「「オオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」」」」」」」」」」」


 殺意に満ちたオークの声。


「は?」


 嘘だろ。

 俺が声のした方を振り向くとオークの集団が目に入った。

 その数は軽く見える密集具合から50以上と思える。

 それも全て黒オーク。

 さっきのは仲間を呼ぶ為の遠吠だと言うのか?


 危機感知が反応する。 

 反応したら従うと前に決めた俺は全力で逃げる。

 最善だと思える方法で足元にも普通爆弾を置きながら。

 オークが二匹ずつ等間隔で追い始める。

 まとめて爆破出来ない。

 

「チッ。」


 最前列のオークが最初の爆弾を通過し。

 後続が通過する瞬間に爆発させ分断を図る。

「ピ」


≪経験値を獲得しました。≫


 爆発で最前列と後続の差が時間にして僅か3秒増えた。

 その一時が経つと煙立つ中をオークが突っきて来る。

 全然止まんないじゃん。

 それに直撃しなかった方はまだ生きてやがる。


 どうする。

 この数を連れてはマンションに戻れない。

 俺やユナさんだけなら生き残れるだろうが他が無理だ。

 だからと言って俺1人で捌くには。


 仕方ない。

 北側に連れて行ってちまちま削るしかないな。

 俺は進行方向を北に道を曲がる。


 それを追うように最前列のオークや後続が角を曲がる。

 しかしそれは最前列付近の20~30匹だけだった。

 おい。

 何でお前らは真っ直ぐ進むんだよ。

 集団の曲がって来ない残りのオーク。

 そいつらはマンションの方角にそのまま進行するのが見えたのだった。




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