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34.


「優花、助かりたいんだよな?」

「はい。」


「さっき自分で言った事覚えてるか?いつでもどこでも的なやつ」


「あれですよね? 助けてやるから俺の女になれ的な、わたしは別にそれで構いません。」


 かなりの間があった。

 そして自分から自分の首絞めてる。


「そうか..。なら俺のパーティーに入ってくれな。」

「りょうかいです」


≪ユウカからのパーティー申請を確認しました。受理しますか?≫


『はい。』


≪ユウカが貴方のパーティーに入りました。≫


≪なるほど、ハーレムの第一歩ですね。≫


『…違うんですけど、そうなっちゃいますか。』


≪ユナの事もちゃんと相手するならわたしは文句言いませんのでご自由にどうぞ。≫


『ってか、文句いっていいの?ゲームマスター的な存在だよね?干渉しすぎじゃ。』


 居ない。

 また消えた。

 もう一回呼び出すけど。


≪スキル、コレクションをユウカを対象に発動しますか?≫


『はい』


≪スキルの発動を確認しました。ユウカがコレクションのスキル対象になりました。≫


≪まさか、この私を呼び出すとは。。やはり只者ではないぞ。≫


『そんな事より一つだけ聞いていいですか?』


≪自分から干渉がどうのこうの言うのに、貴方という人は..一つだけですよ?答えられう内容なら≫


 おぉ、親切だった。


『ゴブリンでもLvが上がったり進化し続ければ、種族関係なく最強になれるかどうか知りたい。』


≪解。なれます。貴方達の空想のドラゴンなんかも存在しますが、ゴブリンがドラゴンを単体で討伐する事はこの世界では不可能ではありません。≫


≪では失礼します。≫


 マジカヨ。

 つまりレベルの上限が無いって事だぞ。

 多分。

 

 進化はあるだろう。

 だが無限に進化する可能性よりもレベルキャップが無いほうが自然だ。


 最悪だ。

 モンスターは殺しを楽しんでいる。

 その度に強くなる。


 だが俺や人間は違うだろう。

 好き好んで殺す奴は稀だ。

 でもLv差が開いたら負ける。 

 負けないためには殺さないといけない。


 人間は嫌々。

 モンスターは乗り気で。

 この差がいずれ露骨に現れるはずだ。


「あの...お兄ちゃん..わたしなんか、お兄ちゃんの物にされちゃったけど...。」


「あぁそれね、そうだよ。これからよろしく。」

「ぇぇぇぇぇえええええええええ」


 めっちゃ驚くやん。

 こっちまでビックリするよ。

「てか声、声押さえて。ゴブリン居るよ。」


「は!ぅぅ。すいまてん。 それよりもこれ何なんですか?」


「そのままの意味だよ?」

「そのまま?」


 コレクションLv3で獲得した。

 装備変更!

 

 ユナさんには使った事が無い。

 そりゃそうだ。

 殴り殺されそうだし。

 いや刺されそうだし。


 てか相手はコレクションの対象になったの、分かるのか。

 ユナさんは何も言わなかったな。


 まぁそれは後ででいいか。


「えいッ!」


「ファぁ!、どういう事ですかぁぁ!!わたしの靴下が消えました。」


「俺が装備を変更して靴下を解除しました。」


「靴下を解除って、靴下って装備だったんですね………あの・それって他の衣類も装備って…事ですか?」


「うん、全部ね。」


 優花ちゃんが固まった。

 石みたいだ。

 横腹をつついても反応が無い。 

 すごい石化してるみたいだ。

 石化魔法なんてあったら面白そうだな。

 防御力めっちゃ上がるみたいな。


「おーい、帰ってこ~い。」


「あ、すいません。つい...。 もうお兄ちゃんをおちょくるのは控えます。」


「おちょくってた自覚はあったんだ、ふーん。」

「お兄ちゃん♪、目が怖いよ、ほらわたしを撫でていいから怒らないで?♪」


 悪い子だ。

 ほっとこう。

 俺はステータスを確認する。

 そこで俺は目を疑った。



 職業【委員長】




「………」


 ウソつけ、ユナさんより委員長要素消えたぞ!?

 いじられキャラの間違いじゃないだろうか。

 まぁ学校で今と同じ態度って訳じゃないだろうし。

 猫かぶってるんだろう。

 学校でか今の悪い子かどっちかが。

 

 優花のステータスをとりあえず確認した。


 ハガク ユウカ Lv2

 HP  :55

 MP  :151

 STR :0

 VIT :5

 AGI :0

 DEX :0  +7

 INT :0  +11  

 RES :25 +18


『ポイント』

 STP :0

 JP  :0

 SP  :0

 PSP :1


職業【委員長Lv4】


固有能力 :なし


『スキル』

・没収Lv1 ・親身Lv1 ・支援魔法一途Lv1

・アローLv3 ・シールドLv2 ・隠れ蓑Lv3


『パッシブスキル』

・感情過敏化Lv2 ・知力強化Lv3

・RES値増加Lv3

・不安耐性Lv3 ・孤独耐性LvMAX


 



 俺はステータスを見て最初に思ったのはRESに偏り過ぎ!。

 だったが次に思ったのがポイントが足りないことだ。

 何度計算してもおかしい。

 ポイントが合わない。

 

 このスキル構成でありえるとしたら。

 不安耐性か孤独耐性のどちらかが勝手に熟練度で上がったのだろう。

 

 つまり俺がゴブリンキングとのにらめっこみたいに。

 熟練度が上がる程にパッシブスキルが発動してたってことだ。

 そうだよな。

 

 この家に入ってきて思った。

 血の後は無かったから親がこの家で襲われた訳ではない。

 なら彼女はずっと一人だった可能性が高い。


 普通の高校生が男女どちらでもいい。

 殆ど一人で寂しくクローゼットにいつ見つかるか分からない恐怖の中、長時間居る。

 かなり辛くないか?

 死神さんは見つかったら死ぬだけど。

 ゴブリンにも見つかって数匹倒したら、逃げられるのかも分からない。

 不安要素の多さで言ったらこっちの方が悪質だ。



 よく耐えたなぁ~

 まぁ、食べ物を取りに行ったときか。

 お手洗いにでも行った時に出くわして倒したから、レベルは上がってるのだろうが。



 まぁ俺ならずる賢く。

 この建物を使いまくってレベル上げしてただろうがな。

 壊しても良いマンションとか最高だろ。


 

「優花、飲み物飲むか?」


「え、持ってるんですか?見た所何も持ってないように見えますが。」


「何が飲みたい?コンビニにある飲み物ならあるぞ。」


「ほんとですかぁ!、ならポ○リ飲みたいです。」


 スポーツドリンクとはなかなかいいチョイスじゃないか。

 差し上げようぞよ。


「ほらッ。まだまだ何本かあるけど、ゆっくり飲めよ。」

「はい。ありがとうございます。」


 本音を言うと今すぐここから出て。

 アローとかシールドのスキルを見てみたい。

 でも少しは休んでもらうか。


 ちょうど俺も眠くなって来たし。


「なんだかお兄さんが急に優しくなっててこわいです。」


 何も企んじゃいないよ。

 ただちょっと頑張ったご褒美みたいな感じなだけだ。


「そうだな、優花は俺のだろ?だからとでも言っておこう。」

「ヒャ、ぅぅ。はい。ありがとうございます。」


「狭いけど先に寝てて良いよ。」

「まちゃか!、わたしが、ねているあいだにあんなことやこんな事をぉぉぉぉおお。」


 テイ!

 

「痛いですぅう。」


「バカ言ってないでさっさと寝ろ。」


「わかりました。起きたらいなくなるとかなしですよ?、そしたらわたし…」


「そんな事はないから寝てて大丈夫だ。」


「はい。」


 ユウカは俺に寄りかかるように倒れてきた。

 そして左手を掴まれ。

 ユウカのお腹の上に置かれ。

 それを両手で握りしめだした。


「どこにも行かないよ。」

「はい。」


 俺もそろそろ真面目に疲れてきた。

 体制を変えといて良かった。

 と言っても片足が開放されただけだけど。

 ユウカは俺の左足に座ってる。

 それに左手も占領している。

 俺が自由に使えるのは右半身のみ。



 ユウカは僅か数秒で眠りについてしまった。

 よっぽど疲れてたのか。

 そりゃそうだよな。


 俺は俺で頑張るか。

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