18.誤解
「ただいまです。」
「あ、おかえりなさい。って違うでしょ!トキヤさん。」
3階に上がると。
ユナさんがドアからチラ見するように待っていた。
そして出てきたので挨拶をする。
うん。
これが普通だ。
「あ、おはようございます。」
「おはよう。」
はぁ~とため息を吐くユナさん。
「もう、それでどこで何してたの?」
「ハッ!、何故だろう、彼女に浮気を疑われている気分だ!」
「そんなんじゃ、無いわよ!!」
ユナさんがツンしてる。
これはデレもあるのか?
期待しとこう。
「とりあえず自分の部屋に入りますね、座りたいです。」
自分の部屋に入って、ゆっくりと座る。
ずっと座ってたのだが緊張感があったから全然、休めなかった。
「それで何があったのよ。」
ユナさんが普通に部屋に上がり込んできた。
男性の家に当たり前のように入れるとはなかなか強敵。
ユナさんに、とりあえず話した。
簡潔に。
「貴方、良く生きて帰って来れたわね。」
なんか生きて帰って来たことに喜ばれていない感じで言われてしまった。
「ユナさんが居たら死んでたと思います。潜伏スキルは神でした。」
「別にそんな言い方しなくたっても、いいでしょう。」
可愛いぞこの子。
そのちょっと拗ねてる感じが良い。
やれば出来る優等生、委員長だ!
「トキヤさんが夜中にゴブリンを倒してたから私のレベルも上がってたのね。」
「ナンデスと。」
マジカヨ。
パーティーってのは範囲関係無いのかよ。
これあれじゃね。
権力が強いリーダーが避難所に居たら24時間パーティーメンバーを変え続けながら、自分は動かずして自動でLv上げが成り立ってるのでは?
それチート過ぎる。
ゲームバラ――
運営の調整なんて無いもんな。
壊れスキルや機能はずっとそのままだ。
俺もズルするか。
「レベルってどこまで上がりました?」
「5レベルになりました。」
「・・・・」
もうこの子なんなのでしょうか。
何もしないで5レベルとは随分と上がりましたね。
ホントに。
俺の飴ちゃん爆弾の経験値を取られて、モヤモヤする。
ゲーマーから経験値を取るとはお主覚悟は出来ているんじゃろな。
俺はステータスを開く。
ユナさんの。
キサキ ユナ Lv5
HP :145
MP :54
STR :5 +3
VIT :10 +3
AGI :10 +3
DEX :0 +7
INT :0 +7
RES :0 +7
『ポイント』
STP :20
JP :9
SP :20
PSP :20
職業【委員長Lv3】
固有能力
『スキル』
・没収Lv1 ・説得Lv1 ・支援魔法一途Lv1
・予測Lv1 ・思考加速Lv2 ・短剣術Lv2
『パッシブスキル』
・魅力Lv1 ・皮膚感覚過敏化Lv1 ・知力強化Lv4
・混乱耐性Lv2 ・精神苦痛耐性Lv2
この機能も中々壊れている。
設定したらユナさんは自分のポイントを振れなくも出来る。
つまり俺が操作して振ることも出来る。
まぁ、自分で振ってもらうけど。
あまりこの機能には触れてほしくない。
なんでMP減ってるんだ?
あぁ、自動回復が無いと回復しない仕様なのか。
ならとりあえずHP・MP、増加と自動回復を取ってもらう。
肉体強化のパッシブスキルとかが無いのは痛手だな。
STPをSTR方面に振るしかないな。
後は委員長のレベルを上げて。
委員長のレベル上げるって言ってる事謎すぎる。
それにしても魔力遮断しか隠れる系のスキルが無かった。
一応取ってもらうけど。
次に予測のレベルを5まで上げる。
スキルの謎効果とは凄まじいものだ。
予測もレベルを上げたり上位版があるなら、それは未来予知に近い事を予測出来るだろう。
こうでもしないとあっさり死んでしまいそうだ。
こんな感じで大丈夫だろう。
キサキ ユナ Lv5
HP :145→240
MP :54→73
STR :5→15 +5
VIT :10→15 +5
AGI :10→15 +5
DEX :0 +9
INT :0 +9
RES :0 +9
『ポイント』
STP :20→0
JP :9→2
SP :20→0
PSP :20→9
職業【委員長Lv3→5】
固有能力
『スキル』
・没収Lv1 ・説得Lv1 ・支援魔法一途Lv1
・予測Lv1→5 ・思考加速Lv2 ・短剣術Lv2→4
・魔力遮断Lv3
『パッシブスキル』
・HP増加Lv3 ・HP自動回復Lv1
・MP増加Lv1 ・MP自動回復Lv1
・魅力Lv1 ・皮膚感覚過敏化Lv1 ・知力強化Lv4
・混乱耐性Lv2→3 ・精神苦痛耐性Lv2→3
俺とユナさんのステータスの偏りが凄い気もするが仕方ない事だ。