108.α8
先ずは始めに謝らせて下さい。
皆様、大変申し訳ありませんでした。
何を言っても執筆が止まっていた事に変わりなく、詳細は省きます。
重ねて申し上げます、本当にすみませんでした。
次話、執筆途中だったものを完成させ、投稿しております。
「おはよう、ユウカ」
「おぉッ、お兄さん!?どうしたんですか夜這いですか?!もぉ朝ですが!?」
「いや、違うから落ち着け」
「そうですか‥はい。すいません...」
飛び跳ねて喜んだユウカが一瞬で暗くなった。
恐らくこれが今のユウカの問題なのだろう。
感情の浮き沈みが激しく。
些細な事で喜怒哀楽に反応してしまう。
「ユウカ、両手を出してくれ」
「こうですか?」
ベットに座ったまま両手を出したユウカの手を掴み。
正面から見据える。
「あぁ、あのッ!どうしたんですか!何だか、お兄さんが大胆です!」
「変わらないよ、俺は変わってないよ」
「そうですか、でも私は変わってる様に感じますが?」
「ユウカがそう言うならそうなのかもな。俺の事一番見てるのはユウカだし」
「えっその、別に。だって私はお兄さんのお兄さんです!」
何だか物凄く心配だ。
今とてつもなく変な事言ったよこの子。
お兄さんのお兄さんって。
俺の兄貴か!
の割には小さいし、少女要素が強いが。
「妹なユウカは、これからどうしたいんだ」
「私は、お兄さんが居る所が、居る所です。付いて行きます」
「そりゃ有り難いな」
「えへへっ」
頬を緩ませユウカが笑い。
それを見た俺もまた、微笑み返していた。
「少しは頼りにしても良いか?」
「はいっ! 任せて下さい、私頑張ります」
嘘は言ってない。
けど少女を騙している感が拭えずにいた。
妹を頼る兄は良いのだろうか。
いや、一人で抱え込むのも良くないもんんだよな?
「頼りにしてる。それじゃ皆の所に行こっか」
「はいっです!」
ユウカを連れてユナさん達の所に向かうと。
一人を除き全員が座った状態で待っていた。
そして昨日一言程話していたアイだけが横になっていた。
「マユリはもう、大丈夫なのか?」
俺が昨日みた印象ではマユリの方が悪く。
今日になって回復するのなら、それはアイの方だと思っていた。
「身体は重いけど、何とか?」
「それだけ話せてるなら、恐らく大丈夫だろ」
「でも私も、横になる」
マユリが気張っていた身体を脱力させ。
座っていたソファーに倒れ込んでいた。
これはまさか。
俺が来るからわざわざ、座ったりしてたのか?
彼女達がこの状況下で、気にしてるかは分からない。
だけどユナさんが先に下りたんだ。
何かしらはあっただろう。
髪など気持ちばかりか整ってる気がする。
「それで、アイの方は?」
「駄目みたいですわ」
「さっき喋ってたけど、何か唸ってたよ」
ハルとリカから補足が入り。
それを聞いた俺は、どういう状況なのか想像出来ないでいた。
全てはリカの話す声色が明るいが為だ。
正確に教えてくれよ。
こっちにとっては、重要なんだが。
「動けそうにないのか?」
「多分、頑張れば。って感じ?」
本当に大丈夫なのか。
不安に思った俺が視線を他に送り。
受け取ったユナさんやハルさんが答えてくれた。
「どうしても移動が必要なら、大丈夫だと思うわよ」
「ですが、無理して戦わせのもまた、違うかと思う状態だと思います」
大体分かった。
歩けるが走れない程度って事か。
それなら動いても良い。
逃げるのは、ありなのだろうか。
「はぁ?」
「えっ何、どうしたよの急に」
「お兄さんがお怒りです」
自然と出ていた声に反応されてしまった。
「すまん、何でも無い」
何でも無くはない。
俺今なんて、考えた?
逃げる?
誰から? そんなの決まってるゴブリンだ。
俺が逃げるのか? ゴブリンから。
「ちょっと、本当に大丈夫なの?」
「無理は駄目っすよ、アイが倒れてる口実に、私達ももう一日休みましょ」
調子に乗ったリカがそう告げていた。
「流石にそれは」
「これ以上休むとなると、それこそ此処を離れて方が」
それをユナさんとハルさんが止めていた。
俺は、彼女達を近づけまいと考え。
それを言い訳にして、逃げようと考えたのか。
「情けねぇ話しだな」
敵に捕まって。
挙げ句に合流出来たから逃げるってか。
今逃げた所で、生きてる限りは敵なのに。
残虐な事をしている奴の方が、成長は早い。
なら倒すなら早い内にだろ。
「どうかしたんですか? お兄さん」
「いや、大丈夫だ。有難うユウカ」
「なら、良いんです」
迷ってられない。
この子らの安全を俺が願うなら、彼奴は倒すべきだ。
手段は選んでられない。
「全員聞いてくれ。先に逃げたいって奴は居るか?」
誰も手を挙げず。
悩んでいる素振りのある者すら居なかった。
アイには後で確認を取るが。
他が行くなら彼女は大丈夫だろう。
ならやる事は決まった。
「この辺り、一帯を支配しているであろうゴブリンを、倒します」
これ以上放っては置かない。
奴に何かを奪われる前に、俺が先に奪い取り。
奴らを崩壊させてやる。
読んで頂いた皆様、本当に有難うございます。
一日一話など確約は出来ませんが、引き続き投稿していく所存です。
いいね、評価。コメントなど、支えて頂けますと幸いです。
皆様の健康を第一に、引き続きのご支援、お願い申し上げます。
松井 ヨミ