虚偽記憶 ~認証性バイアスと思い出~
なんとなく、婚約破棄するバカな役回りの奴って、こう言ったバイアスの影響を強く受けてるのかな、と思い書きましたm(_ _)m
創作の参考になれば幸いですm(_ _)m
筆者は心理学を齧った程度の素人なので間違いがあればご指摘お願いいたしますm(_ _)m
貴方の記憶、実は改竄されてませんか(-ω- ?)
別に怪しい団体や薬で洗脳されてますかってことじゃありません。脳の心理的な働きにより、記憶が書き換えられてるかもしれません、というお話です。
ここに二人の人物、AとBがいると仮定します、以下に二人の会話を再現しましょう。
A「お前、あんときお漏らしして大変だったよな~、俺が水かけたことにしてさ~」
B「はっ、なに言ってんだ、あんとき漏らしたのはお前だろ」
A「お前、そんなわけないだろ、俺は必死にフォローしてやったのに」
B「何言ってんだ、泣いててどうしようもないから、フォローしてやったのは俺だろうが」
と水かけ論になってしまいました。
どちらが失敗をして、それをどちらがフォローしたのか。二人の話は内容は共通しているにも関わらず、役割が完全に入れ替わって記憶されています。
どちらかが見栄をはって嘘をついているんでしょうか(-ω- ?)
そうではありません、これは認証心理学などでは認証性バイアスの働きの一つ「虚偽記憶」だと考えられています。
皆さんも家族、友人知人や会社の同僚などと
「あのときこう言った(した)よね」
「いやいや、それを言った(した)のはお前だろ」
と口論になった経験はありませんか。
この時、双方が確かに相手が言った(した)と思っていて、それを疑っていないはずです。
ですが、これはどちらかの記憶が確実に書き換えられてるということになります。
何故、そんなことがおきるのでしょうか。
認証心理学では、こうした働きはポジティブな認識変換による尊厳の維持のためだとされています。
つまり、自分はこんなことをする人間ではない、この間違いの原因は周囲にあって自分ではない、といった自己の防衛意識が本人が意図しない内にすり替えを行っていると言うことだそうですf(^_^;
911テロ直後、BBCの取材で「事件をどのように知ったか」に答えた方に、10年後、同じ質問をした結果が残っているそうですが、なんと半数以上が別の回答をしたそうです。
あの日、なんとなく見てたテレビで知ったと回答した人が、血相を変えて飛び込んできた知人が叫びをあげて知らせてくれた、という風にやたらドラマチックに改変されているパターンが多く、しかも「貴方、10年前はこう回答してましたよ」というと、そんなはずはないと怒りだした方もいたようです。
これは、911テロという未曾有の事件を、なんとなくテレビ見てて、知り合いの電話に何気なく出て、といった日常のありふれた一幕に落とし込む事への恐怖なのかもしれません。
あれは非日常の出来事で自分の人生には一切かかわりない、だからこそ、日常的な風景に溶け込むシチュエーションから遠ざけようとしたのではないでしょうか。
因みに筆者も911はバイアスがかかっていました。
あの日、ニュースを見ようと自室のテレビをつけて、丁度、一機目が衝突した直後のニュース映像が流れていたんですが、その時の私の正直な思いを吐露するならば「やたらリアルな映画やってるな、ロードショーなんて、この時間やってたっけ」ですf(^_^;
しかも2機目が衝突するまでのかなりな時間、違和感を感じながらも、これが現実な訳がない、だからこれは良く出来た映画だと思い込んでましたf(^_^;
認証性バイアスにはメリットももちろんありますが、物事を正確に捉え、判断し行動するさいや、過去を正確に記憶するさいにデメリットもあります。
事件や事故、災害のさい、ニュースにて正常性バイアスという言葉が出る時がありますね。
目の前に危機が迫っているのに暢気にスマホカメラを回し続けて巻き込まれる、なんてこともありそうです。
冒頭の二人に戻りましょう。
この時、どちらかは間違いなく記憶が改竄されているわけですが、本人に自覚はありません。
相手が見栄をはって嘘をついていると決めつけ、そして、あーあの失敗もそんな奴なら当たり前なんだな、と間違って納得するのです(確証バイアス)
皆さん、友人との美しい記憶
書き換えられてる事はありませんか(-ω- ?)
お読み頂きありがとうございますm(_ _)m
こういうバイアスに焦点を当てたホラーとか書いてみたいですが、ホラー難しいんですよねf(^_^;