第13話:海にきました
生活環境が変わった影響で、執筆する時間がほとんどありません。今回の話は短いですが、コツコツ書いていたものです。
「はーい、じゃあこの辺にパラソル設置しましょう」
「ひゃほ〜い! 海だ!」
健太郎は、パラソルを砂浜に挿すと、海に向かって走っていった。
とりあえず荷物置いて水着に着替えてからにしろよ!
「あの…園田先生? なぜここにいるんですか?」
「翔君、何を今さら言ってるのよ? さっきまで普通に接してたじゃない」
「そこはサラッと流してくださいよ」
「ごめんね翔君、先生に話したら、私も行くって言って聞かなくて」
岡田さんは申し訳なさそうに、手を合わせて、片目を閉じて謝ってる。
「まぁ来ちゃったものはしょうがないよ、それに園田先生なら別に構わないでしょ」
「それは先生としては喜べないセリフね…」
「え? どうしてですか?」
「真の教育者は、生徒に好かれ過ぎてはいけないような気がするの」
「どうしたんですか? 頭でも打ちました?」
「打ってないわよ! 正気よ! さっき缶ビール飲んだけどね」
園田先生と話している間に他の女性陣は着替えを済ませてきたようだ。
「翔君、どう? 私達の水着は?」
ビキニの葉子さんと、菜摘さん、ワンピースのあきらさんは、煌びやかな雰囲気がある。
蘭ちゃんと岡田さんはスクール水着…
「ってなんでスクール水着なんだよ!」
「翔君こういうの好きかなと思って、小学校の時の持ってきちゃった」
「そりゃ嫌いじゃないけど、小学校から体系変わってないのか!?」
小学校の時の水着が着れるなんて、どんだけ成長してないんだよ!?
「ちょっと翔君?」
「はい? なんですか葉子さん?」
「スクール水着が嫌いじゃないってどういうことよ!」
「え!? そんなこと……言った気がする」
「ザワザワ、ヒソヒソ」
「ちょ、先生! 変な効果音入れないでくださいよ!」
「うひょ〜! たまんね〜! おお! スクール水着もいいねぇ〜」
いつのまにか健太郎が俺の横に戻ってきていた。
「えっと…俺、いや僕何か悪いこと言いましたか?」
俺を除いた全員が白い目で健太郎を見ている。
健太郎よ、空気を読め!
「いっぺん死んで来い!」
あきらさんの鉄拳が健太郎の左頬に炸裂し、憐れ健太郎は星になりました。
「なってねーよ! ここにいるよ!」
「チッ!」
あきらさんの鉄拳を食らって、しゃがみ込んでいただけだった。残念。
「舌打ちすんなよ、余計悲しいよ…」
まぁでもコイツのおかげで、俺のスクール水着嫌いじゃないけど発言は忘れられたみたいで良かった。
「翔君帰ったら、少しお話しがあるから」
ひぃ! 忘れられてなかった!
「健太郎…着替えて来ようぜ」
「あ、ああ、そうだな…」
「まぁアレだね、翔君も男だったってことね」
先生フォローありがとう!
「木下(菜摘)さんの胸と、岡田さんのスクール水着ばっかりチラチラ見てたわ」
前言撤回!
「「もう翔君ったら!」」
菜摘さんと岡田さんがハモって、頬を赤く染めている。
「むぅ! なんで私のスクール水着じゃなくて岡田さんのほうなの!」
「蘭ちゃんもあと2、3年もすれば、翔君も見てくれるわよ?」
「えー」
2、3年じゃ早すぎるだろ…とツッコミつつ更衣室のドアを閉める。
更衣室まで結構距離あるのに、どんだけデカイ声で話してんだよ!
「なぁ翔?」
「うん?」
「俺、水着になったら暴れ狂うマグナムを隠せなさそうだよ!」
「下ネタかよ! お前のはピストルだろが、Tシャツでも着て隠せ」
「ピストルって響きがなんか軽くてヤダね」
さて…俺もTシャツ着とくか。
「お前もじゃん!」
「……」