スライム2
この世界に他にどんな生き物がいるかは知らないけど、私が知ってるゲームと同じような世界だとしたら、スライムってかなり初期の敵だった気がする。
初期のモンスター手強すぎません?
どうしたものかと少し距離をとってみる。
そこで気付いた。
(ああ、これやばい)
木々の影からのろのろと近付いてくる多数のスライム達。
敵が1匹で済むはずがなかった。
ゆっくり考えすぎてたんだ。
流石に1匹なら何とかなるかもと思ったけど、こんなに数いるなら話しは別だ。
逃げようと後ろを振り返る。その目の前にはぷるんと可愛い見た目でなんとも愛らしいスライムがいた。
(ああ詰んだ)
だなんて思いながら馬鹿らしくへらっと笑ってみる。
もういい、このまま大人しくやられるくらいなら倒してみよう。
不幸中の幸いな事にこのスライムの酸はさほど濃いわけでもなく、手を入れてて毛がジワジワと溶ける程度だ。
そして半透明のスライムボディの中には、弱点はここですよと言わんばかりの丸い核の様なものがある。
例え私がダメージを受けたとしてもさほど問題にはならないだろうし、この核を壊してみるしかない。
とりあえず目の前にいる愛くるしい物体の核に狙いを定め、思い切り手を突っ込んでそのまま核に攻撃を入れる。
核は思っていたよりも固くはなく、爪を立てて引っ掻いてみたら綺麗に4等分にされた。
と、思った瞬間に目の前のスライムはみるみる姿かたちを変え、さっきまで1つの個体だったものは地面に水たまりを作った。
(え!?こんな簡単なの!?)
一瞬の出来事だったからか右手に痛みもほぼ感じず、毛も溶けている様子はみられなかった。
6話を最後まで読んでくださってありがとうございます。
やっと1匹倒しましたね。
なかなかに展開が遅くてすみません。
ローファンタジーなんです。
どうぞ今後ともよろしくお願いします。