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第19話:転じてたつなれば

 炎が燃えさかる大地でお母様は優雅に立っている。焔でさえもまるでお母様を彩る美しさであるかのように。

 私はこの人が嫌いだけれども、それでもこの人の美しさを否定する訳じゃない。ただ恐ろしかった。まるで、その美しさは触れたらこちらが燃やされてしまうこんな炎のような美しさだったから。


「貴方は本当に私の思い通りにならなかったわ。悪い子ね、フィネッサ。でも、それなら利用のし甲斐もあったわ。お義父様を引き摺り出してくれてありがとうね?」

「お母様……貴方は……! まさか、私の行動の自由を許したのも私がお祖父様に接触するとわかってて? そして私がピスキス伯爵領で行動を起こしたら、王家への叛意ありと見なして、その先でお祖父様を国賊として排除する為に……! 」

「正解。そんなに頭が良かったから、死んじゃうのだけどね。貴方は」


 クスクスと無邪気にお母様は笑って見せた。なんて人だ、最初からずっとお母様の掌上だった。そうじゃないかと思っていたけど、ここまでやる人だとは思わなかった。


「私を殺そうとするのはまだわかります。しかし、どうしてお兄様やお兄様の兵まで巻き込んだのですか!?」

「悲劇は大きければ大きい程、多くの悲しみと絶望を生むわ。その生まれた隙間に愛を注ぐの。そしたら、ほら――聖女であると私を呼ぶ声が増すわ」


 当然の事でしょう? と、さも当たり前のように語ってみせるこの人は根本からして私と違う人間なのだと理解しました。

 すると、私が覆い被さり庇ったお兄様が弱々しく体を起こしました。その視線は信じたくないと、認めたくないと言うようにお母様を見ています。


「……母上、俺は、何か、間違ったのですか、何故、俺を殺そうと……?」

「えぇ、アルレオ。貴方は何一つ間違っていないわ。私の為にご苦労様、これでようやく国が一つになるのを邪魔したお義父様を排除出来そうよ。私の長年の悩みを解決してくれてありがとう、アルレオ」

「なら、何故俺を殺そうとしたのですか!? 俺は、この国の次の王なんですよね――!?」

「そうね。そうだったわね。――それが?」


 何がおかしいのかしら、とお母様は首を傾げて見せた。まるで、何か自分がおかしなことを言ったのかと。


「なら、俺は、なんで殺されかけて――」

「王なんて、私の為にいるのよ? あぁ、大丈夫よ。貴方がいなくても私はまだ若いもの。ずっと、ずっと、これからもね? だから次の王様なんて幾らでも産めるわ。むしろ貴方がいなくなって、レオニスタも亡くなれば王家の血筋は私のもの。私が聖女に加えて女王として国を統べるの。――素敵な未来だと思わない?」


 その美貌で恍惚とした笑みを浮かべれば人の魂を抜き取ってしまいそうな程だ。けれど、それは美しいからだけじゃない。全てを呑み込むような際限の無い野望と欲望、それがありありと感じられる邪悪なるもの。


「俺は、貴方に、愛されて――」

「愛していたわ。だから、こんな凄い最後をあげたの。大役だったでしょう? 良い駒だったわ、アルレオ。ただフィネッサに負けたのは残念。駄目な子ほど愛しいと言う人もいるけど……――」


 笑みを消して、まるで虫けらを見るような目で私達を見つめるこの人は――。


「――私にはわからないわね。あぁ、ただ使えない子供達(こま)だったわ、揃いも揃って」


 ――こんな人、親なんかじゃ、ない。

 魂が抜けてしまったように力が抜けて項垂れてしまったお兄様を庇うように前に出る。足がもつれて、片膝をつくような格好になったけれど、お母様を睨む目だけは絶対に逸らさない。


「……貴方が、そうやってこの国を玩具にする為に殺したんですか。あの人を、ラーナリアス様を!!」


 ラーナリアス様。その名を叫んだ時のお母様の反応は予想だにしないものだった。

 無。完全なる無だった。けれど、それは燃え広がる前の、爆発するまでの一瞬のようだった。お母様の感情が一気に燃えさかるように吹き出す。

 ――憎悪、執着、怨嗟。どの言葉で言い当てても足りない。そこまで込められた圧倒的な負の感情の塊だった。


「――どうして、何度貶めても、あの女の名前が私に並べられるのかしらね?」


 ゆらりと揺れたお母様の体は一歩、また一歩と私の前に迫ってくる。私は動けなかった。アルレオお兄様を守らなければ、という思いがあった。でも、それより私を支配していたのはお母様への恐怖だった。


「私は聖女。誰からも崇められるもの、皆が私にそう望んだ。じゃあ、私もそうならなきゃ。私はもっと上に行かなきゃ。誰よりも上へ、そして救ってあげなきゃいけないじゃない? なのに――邪魔したのはあの女なのよッ!!」


 お母様の足が、私の腹に当たってくの字に私の体が曲がる。そのまま地を転がり、私は咳き込みながら激痛に堪える。

 明確に壊そうとする力は、私に向けられたものじゃない。お母様はずっと、ラーナリアス様を憎んでいた。


「忌々しい女! 救われない女! 救う必要のない女! 私が聖女なのに、私が聖女になって認められたのに産まれた時から全部認められた女! そして私に並ぶの、並んだの、並べられたの! ねぇ? ねぇ、わかる? フィネッサ。貴方ならわかるでしょう? 私の娘だもの、わかるって言いなさい! あの女が悪いのよ! 私が作り上げなきゃいけない世界にあの女の居場所はない! あの女のいる世界に私の居場所はない! そうでしょう!? だったら、殺してあげないとあの女は救われないでしょう!?」


 支離滅裂だ。そして、狂ってる。この人は、もうおかしくなってしまっている。


「……ッ……お父様と……心を通わせたからじゃ……ないんですか……?」

「レオニスタは愛していたわ。だって私は聖女だもの。〝愛して〟って言うなら愛してあげるわ。だって、あの女はレオニスタを愛していなかったもの。そして私に愛してと求めたの。なら愛してあげるわ。あの人も、私が守ってあげなきゃいけないのよ」

「でも、不要になれば殺すんでしょう!?」

「そうよ? だって私は聖女だもの。王よりも上、神のように崇められた。なら、私が想い描く世界を作ってあげる事がこの世界の為になる。ほら、私が作り上げた世界では皆が笑ってる。私に救済を求めた人は皆、笑っている。求めない人間は私の世界にはいらない。だって私を求めない世界は、この世界の住人にあるまじきもの」

「――そんな傲慢が許されると思っているのですか!?」

「――許されるわ。聖女だもの。逆らうなら、全部燃やせばいいの。そして私の炎に焼べられた命は、私の永遠になるの!」


 恍惚とした笑みで、両手を広げたお母様の背に炎が集っていく。その炎の色は普通の色じゃない。もっと綺麗で、もっと切なくて、もっと悲しいものだ。あれはきっと、人が燃えてしまった命の輝きだ。

 その炎がお母様の体を焼いていく。いいえ、焼いてはいるように見えたけれど、それをお母様はその身に取り込んでいる。この人は命を喰らっている。その背には鳳凰が静かに控えている。


「生と死、そして再生! 鳳凰が司るは命の炎! 炎とは人を栄えさせる力、熱とは生きる為の力! 全ては私に集約するの! 永遠に、皆の命が一つになって! 皆が救われ、笑う世界! 私に溶けた命はやがて私の子となって世界を満たす! そして世界は救われるの! 私が聖女よ、そう、だから救ってあげようと言うの!」


 お母様が若かったのは、こうして命を取り込んでいたからだ。逆らう者を、自分に従わないものの命を焼いて取り込んで。


「豊穣も私による力、私が与えたもの。私が認めた民が、私が救った民が世界に栄える。私は聖女、鳳凰に認められたの、だからこの世界を救わないと。私が救わないと! それが何か間違ってる? 間違ってる筈がないわ! だって皆が私を聖女と呼んだのだもの!! 皆そうしてきたでしょう? 力ある者は命を扱う権利があるの! 私は誰よりも有効活用出来ているの! ほら、素晴らしいでしょう!?」

「――違うッ!!」


 母の狂った倫理に、私は地に手をついて痛みに堪えながらも体を起こそうとする。


「――救われない人は、貴方です。お母様」

「――――」

「貴方は救えない。何も、誰も、自分自身すらも。貴方はただ欲望の坩堝(るつぼ)でしかない。統治者としての呪いを焼べて、集約した祟りに過ぎません! 貴方は上に立つ人なんかじゃない、ただ人の悪しき欲望を束ねた災禍です!」


 どうしてお母様がそんな果てに辿り着いてしまったのかはわからない。けれど、この人は聖女として崇められた事を切っ掛けに狂っていったのだと思う。或いは元からそんな狂気があった。

 でも、鳳凰という吉兆の報せは誰の目も誤魔化してしまった。敬うべき存在だと、誰もこの人の本性を知らないままに。この人の狂気を見逃して、きっと一番大事なものを取りこぼしてしまった。


「人が救えるのは、自分だけです。自分しか救えない! 救う切っ掛けになれても、立ち上がって歩いて行く人生はその人だけのもの! 貴方に管理されるものじゃない! 貴方の玩具じゃない、所有物でもない!」

「…………」

「貴方は何も救えない。貴方では、何も――!」

「お黙りなさい」


 お母様の淡々とした声が私を射貫く。どこまでも感情が凪いだ目でお母様は私を見ている。


「……白蛇かしらね、余計な事を吹き込んだのは。あぁ、そうね。あの女も、ラーナリアスもそんな事ばかり言ってたわ。あくまで自分は導くだけだとか、人は誰かに救われるものでもないとか、貴方が特別だからって思い上がらないでとか、なんで消えないのかしらね。もう何年も何年も何年も、あいつを殺したのにどうして耳障りなの、どうしてこんなにも苛つくのかしら。あぁ、あぁ、もう消えなさいよ、死んだのよ、アンタは! 負けたのよ、私に! この私に!!」


 頭に爪を立てて、まるで掻きむしるようにお母様は取り乱す。ラーナリアス様は今なお、お母様の心の中で憎悪の対象として爪痕を残している。

 どうしてそうなったのか、私にはわからないけれど。でも、一つだけ言える事がある。


「――負けてません」

「……あぁ?」

「負けてない。ラーナリアス様が死んでも、その志を、誇りを受け継ぐなら……人の魂は死なない! 負けてなんかいない!」


 立て、立って、私。もう残り滓の魔力しかなくても、膝が震える程の力しか残っていなくても。

 何度転んで泣きそうになっても、抱き上げる手に甘え続けてはいつまでも進めない。私を呼ぶ声がする。私を奮い立たせる声がある。

 行かなくては。辿り着きたい場所に行くには、自分の足で立って生きて行かなきゃいけないのだから!


「人は管理されて守られるものじゃない! 自分の意志で進んでいく事が、生きるという事だから! 貴方は人の命も権利も奪っているだけで、何も救えてない!!」

「――そう」


 私の叫びに、淡々とお母様は声を返す。もう、どうでも良いというように興味を全て無くした顔で。


「――じゃあ、死になさい」


 お母様の翳した手から紅蓮の炎が巻き起こる。ゴミを放り投げるかのような軽い仕草で投げつけられた炎の塊は私を焼き尽くす事だろう。

 迫る最後の瞬間に、私は目を閉じてしまった。無念ばかりが募る。ここで終わりたくない。ただ、ただ申し訳ない。威勢の良い事を言いながらも、私は何一つ示せなかった。

 ――まだ、死にたくない。まだ、何も果たせてないのに!



「――イードゥラ……!!」



 多くの感情を乗せて、私は彼女の名前を呼んだ。



 * * *



 ――……とても眠い。

 水底に沈んでいくように、意識が重たくなっていく。酷く疲れている。どうしてこんなにも疲れているのか知らないけれど。

 目を閉じて、このまま眠ってしまおうかと思った時だった。いきなり頬に強烈な痛みが走って、私は悶えた。


「いーーーったいっ! 何するのよ、イードゥラ!」


 勢い良く体を起こせば、私の相棒が頬を叩いた尻尾をふりふりと振っている。なんのつもりなのかしら、この子は!

 ……って、イードゥラ?


「イードゥラ!?」


 今、私は白蛇の姿じゃない。在りし日の私の姿をしていた。そして目の前には私の守護聖獣だったイードゥラがいる。


「……なんで、何がどうなって、貴方は消えたんじゃ?」

『消えないよ。ずっと一緒』

「……は?」


 脳裏に声がする。それがイードゥラの発した言葉なのだと理解するのに少しかかった。

 そもそも、私はどうしていたのだっけ。確か、フィネッサと一緒にアルレオと戦って、最後に途轍もなく嫌な予感がして――。


「……あぁ、あれ。フレイアよね、またやられたのね、私」


 本当、あの女の不意打ちに何回やられればいいのだろうか、私は。あんな大規模な事、普通する? 相変わらずあの女には常識と節度というものが欠けている。

 負けたんだな、と私はぼんやりとしてしまう。あの太陽のごとき炎の光は全てを焼いていただろう。それを完全には止めきれなくて、私も灼かれてしまった。


『ラーナ、負け犬?』

「傷心の私に対してそんな事を言う奴だったの、アンタ!?」


 存命中、なんとなく私の扱いが雑だった気がするけど、まさか本当に雑だったとは。死んでから思い知る事実があって、なんとなく項垂れてしまう。


「負け犬じゃないわよ! あいつがセコいだけなのよ、真っ向から来たらひねり潰してやるのに!」

『ひねり潰せる?』

「当たり前よ、私を誰だと思ってるの!」

『泣き虫ラーナ』

「泣いてない!」


 私の守護聖獣がこんなに性格が悪い子だったなんて! 知りたくなかった!


「そもそも、貴方消えたんじゃないの? ずっと一緒ってどういう事? どうして私が白蛇というか、龍になったのよ?」

『これ』


 ぺっ、と吐き出すようにイードゥラが見せたのは――炎だった。

 淡く綺麗な色で燃えている炎。それはついつい、見惚れてしまいそうな色をしている。


「これ、何?」

『鳳凰の炎』

「鳳凰の?」

『鳳凰の炎は、命の炎。流転する命を、穢れを落として世に戻すもの。あの時、掻っ払った』

「……はぁ? ち、ちょっと待ちなさい。何、何の話をしているの?」

『僕達、守護聖獣は君達の世界と密接に接してる。獣の形をしているのは象るものだから。その本質は僕等に与えられた人の認識と世界の概念』

「……さっぱり意味がわからないのだけれど」


 いきなりそんな守護聖獣を研究している人達が狂喜しそうな証言をしないでくれる? いきなりすぎて私の頭が追いつかないんだけど。


『知らなくても良い。それは、きっと人間である君達には踏み込まなくて良い世界だから』

「……そうね。知った所で、私死んでるし、もう誰とも喋れないし」


 フレイアに負けてしまって、きっとまた死んだんだろう。フィネッサには申し訳ないけど、ここから何か巻き返せるような気はしない。そもそも、なんでいなくなったと思ったイードゥラと会話してるのよ。死後の夢か何かなの?


『まだ死んでないよ』

「……はぁ?」

『ラーナは死なないよ。僕がいるもの。でも、これが最後』


 そっと、イードゥラが首を動かして(もた)げる。すると私の手の上に鳳凰の炎と呼ばれたものが移動してくる。


『鳳凰の炎は輪廻の炎。浄化と再生、そして命を新たな形で産み落とす』

「…………」

『元々、鳳凰は僕等に近い。姿形が違うけど〝親〟は同じ』

「親?」

『金色に輝く者。僕等が至る、地に恵みを齎し、人に活力を与えたもの』

「……黄龍?」

『そう。君達で言う所の僕等の親、古きもの。地に力が満ちてるから暫く寝てるだろうけど』

「……そう」


 いきなり自分の知らない世界の常識で話されると、頭痛がしてくるものね……。


「鳳凰も黄龍の子なの?」

『あれは再生と浄化を司る。そうしたいって望んだから。必要にならないと僕等と違って降りてこない』

「……フレイアに降りるだけの理由があったって事?」


 その問いに対してイードゥラは答えなかった。答えたくない、と言うように首を左右に振ってみせる。


『人の世がどう乱れようとも、僕等は人と寄りそうだけ。理を決めるのは人で、人が見出した理に口を出すのは許されない』

「…………」

『――だから、ズルはこれで最後。鳳凰の炎で前借りした成長でも、君を守れなかった。だから本当にこれが最後の手段』

「……消えるのね、イードゥラ。私を生かしたのは、貴方達にとって〝禁忌〟なのね?」


 イードゥラは何も言わなかった。ただ、私の手の中に残った鳳凰の残り火を見つめている。


『君は死んだ。即死だった。どうしようもなく』

「……えぇ」

『でも幸せになりたかった。そう願った』

「……うん」

『僕も幸せになって欲しかった。――例え、僕が君の傍にいれなくても』


 声がもう出ない。嗚咽を必死に噛み殺して、涙を零しながらもイードゥラを見つめる。

 ――正真正銘、これがこの子との最後の別れだ。


『君の体はもう死んでるから、僕を譲るしかない。今までは僕という殻で君を包んでたけど、君は今にも消えそうだから僕が君になる』

「私が貴方になって、守護聖獣として生きて行く」

『理を外れた僕は、もう黄金の古きもののようには至れない。でも、僕がいずれ至る形までは変わらない。僕は君となり、君が至る者になる。そう、僕は君の声に応じた。だからその名は――』


 告げられた名前を胸に刻む。これから私がなる者、私が至る者。私の相棒が、自分と引き換えに残してくれた最後の希望。


『ラーナ』

「イードゥラ」

『君が好きだよ』

「私も貴方が大好きだったわ」


 手の中に残った炎が、私達を呑み込むようにして燃え上がった――。



 * * *



 ――炎が掻き消される。風が吹き荒び、水飛沫が跳ねる。


「……え?」


 最後の瞬間を覚悟していた私は、ゆっくりと目を開きました。

 お母様と私の間に立つのは、人だった。でも、異形なる人だった。

 頭部には龍の角を備え、その背には私を守るように蝙蝠のような翼を背負っている。

 そして、太く逞しい龍の尻尾が地を打つ。まるで人と龍が混在したような、そんな姿。

 風で靡かせるのは波打つような銀色の髪、その髪の色に私は見覚えがあった。

 私へと振り返り、蜥蜴のような金色の瞳を向けた〝彼女〟は勇ましく笑って見せた。



「――貴方が私を呼ぶなら、駆けつけるわ。応じる龍はここにいると」



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