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第二次世界大戦13

日本の歴史の転換点です。

世界史でこの戦争はもっとも長く紹介される所。

そのはじまり。

 第二次世界大戦13


10月2日 7時 大阪 大阪城内臨時政府司令部

昨日の名誉宰相の発言から続々と東京から要人が到着していた。

昨日の夜に東京を出発して車でなんとか大阪まで来ていた。

立川の国防総省には統合参謀長が残り大阪には国防長官と統合参謀本部副参謀長が来ていた。

首相は東京の地下シェルターに放置されたがそれ以外の閣僚はほとんど大阪に到着した。

そして緊急国家安全対策会議が開かれた。

会議では日本各地と世界でのここ2日の出来事が外務省と国防総省から話された。

その中でも特に速やかな対応が必要な出来事は4つ。

まず新潟に上陸した英ソ連合軍への対処だ。

国防総省日本本土防衛司令官が現在の状況を説明する。

「現在英ソ連合軍は新潟市内から燕三条、長岡、魚沼を制圧。

現在、柏崎市内で高田から前進してきた第42連隊3200とソ連軍の上陸部隊9000が衝突。我々第42連隊は劣勢で少しずつ上越方面に撤退中です。現在日本本土国防司令部は金沢と富山の第9師団15000と名古屋の第3師団17000を上越に向かわせて上越に防衛線を敷いてそこを前線基地として新潟の奪還を図ります。

北部は新発田駐屯地の第125連隊2800が新発田市を放棄して村上に防衛線を敷いて迎撃中。

また、会津駐屯の東北の第29連隊2400が津川に展開してそこを防衛中。また、仙台の第5師団8000が会津に急行中。盛岡の第91連隊1600が村上に応援に。

その他秋田、山形、鶴岡、青森の部隊には要警戒するように通達。

また、北海道と樺太の部隊には全軍警戒体制を発令しました。

また、長野の部隊は群馬に急行中。

また、敵の狙いは陸上兵力による東京の制圧。現在群馬までの安全確保のため英国海兵隊が沼田に向おうとしましたが我々の第51山岳レンジャーが殲滅。

英国海兵隊の本隊は今回の件を受けて越後湯沢で前進を停止。

現在関越に新町と相馬原の部隊が展開。高崎の第222連隊が山岳レンジャーに救援として向かいまた関東北部の宇都宮の第8旅団7000が急行中。また関東、中部、東北、北陸で予備役の召集を開始しました。」


次に「南関東周辺の英ソ軍の東京空襲による被害はまず立川国防総省は半壊。現在作戦司令部は地下にありますが地上配線だった電信網を地下に配置しました。

また、皇居は皇居防空隊により地上施設の破壊は最小限に抑えられました。

首相官邸は地下シェルターが浅いところにあって多数の爆弾が降り注いだ結果、全壊。また、首席補佐官の死亡を確認。

国会議事堂も攻撃を受けて半壊しました。

羽田空港は滑走路が破壊されて使用不可能に。

調布空軍基地は被害なし。

練馬と市ヶ谷基地は被害甚大。

入間航空機地と厚木航空機地は航空機の被害が甚大。

さらに横須賀軍港はほぼ壊滅的状態で横須賀市街も焼け野はらに。

軍港の海軍本部も壊滅的。

ドックは半壊。

湾内には多数の逃亡しようとして出来なかった軍艦の沈んだ跡がありました。

海軍の第一艦隊の被害は甚大で空母は二隻中一隻中破という損害で済みましたが重巡洋艦と戦艦の被害は甚大。

駆逐艦も被害が甚大。

幸い潜水艦は無事でグアムに待避しました。

今回の攻撃で民間人の死者は2万人程度。

多くが立川、入間、都心部、調布と横須賀でした。

また、木造地帯の下町に都心に落とされる予定の爆弾が落ちたのも被害が拡大した原因でした。

軍人の死者は1万人程度。

経済損失はインフラと軍事品の損害で軽く数千億円。

また、横須賀にて秘密裏に建造されていた戦艦武蔵は無事。

そのドックはかなり巧妙に隠していたので無事でした。」

次に「朝鮮北部情勢です。朝鮮独立時に北と南にそれぞれ独立国を作る予定だったため州兵が多くいたため彼らを使って防衛中です。

連邦軍と朝鮮の部隊で足りているため優先順位は低いです。」

(日本軍=連邦軍)

次に「マレー半島で戦っている連邦軍とタイが侵攻されていることに関することです。

陸軍の部隊はマレー半島北部で英国とスペインの上陸してきた部隊と交戦中。シンガポールには緊急警戒令を発令。現在ブルネイの艦隊とフィリピン南部の艦隊シンガポール沖に展開。

おそらく数日中にイギリスのインド洋艦隊がヤンゴンにいることからマラッカ海峡から南シナ海のどこかで我々の艦隊と衝突します。

フランス極東艦隊とスペインの極東艦隊は港から出てきていないようです。また南中国沿岸に敵艦隊がいないため台湾の高雄艦隊を南に向かわせます。シドニーとオークランド、ソロモンの各海軍基地は警戒体制を維持。ハワイも警戒体制MAXです。

マレー半島の陸軍については現在プーケットに上陸した部隊とクアラルンプールに上陸した部隊がありそれぞれに3個師団程度が交戦してます。また、タイが侵攻されている件に対してフィリピンの三個師団をバンコクに向かわせました。」

後は「モロッコ政府からの亡命政府の受け入れ要請と日本経済圏加盟国が軒並み攻撃を受けています。

どうやら中立しても攻めてくるみたいです。

モロッコ軍は四方向作戦を強いられていて苦戦しています。

アラブ地方はまだ安全ですがいつまで持つかはわかりません。

イランとサウジアラビアに協力を要請しています。」

「そんなもんです。」

国防長官が最後を締めた。

それを聞いた臨時政府最高司令官の松風名誉宰相が命令を下す。

「日本本土での戦いはなんとしても新潟だけに抑えて敵をその後殲滅してください。海軍には総力をもって敵の新潟とウラジオストクの補給線の分断を命じます。また、大平洋島嶼部とニュージーランドの部隊に対してスペインの南米と中米植民地からの敵に気を付けるように通達。マレー半島での戦いは勝てるようなら勝ってください。

最終防衛ラインはフィリピン、ボルネオ、スラウェシ、ティモール、ダーウィンに敷きます。タイの救援も平行して行ってください。

東京は敵の攻撃圏に近いため首都を移転します。

場所はシドニーに移転します。当分の間本部は大阪に置きますが徐々に移していってください。朝鮮に関しては軍に一任します。また、徴兵令の実施を国民に布告します。戦時緊急体制法を適用して予備役だけでなく徴兵をお願いします。また、経済システムも戦時体制へ。

本土は配給制を始めます。また、これよりいかなる国家への反逆行為とデモなどを禁止します。また、中東に展開する部隊にはヨーロッパへの支援の強化と中東の防衛を命じます。あと、軍事品の量産を開始してください。特に艦船と航空機を。以上です。皆さん日本のためによろしくお願いいたします。」

名誉宰相が言い切ったあと一斉に軍人も文官も敬礼した。

久しぶりの女性の名誉宰相で若く経験も少なく病弱だった彼女が日本のために考えて決断をとったことに感動したのだ。

戦争の決断は重いものである。

彼女の決断によって死ぬ兵士は多くなるだろう。

そのことに、また彼女にその責任を背負わせることに多くの関係者が心を痛めたがそれでも彼女が決断したことは回りの人にとっては大きな決断だった。

そして、日本という国が一つにまとまった瞬間だった。

ちなみにこの閣議の最後の部分は生中継で日本連邦全国に一部を除いて流された。

日本が大戦に参戦するという舵を切った瞬間であった。





テスト期間に入ったため次の投稿は水曜日です。

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