第二次世界大戦3
第二次世界大戦3
イギリス 首相官邸
「チャーチル首相、本当によろしいので?」
「何がだ?」
「だから円卓会議の決定を無視することです。」
「問題ない。」
「ですが、確かに先代国王が亡くなり今の国王は若く17歳で全く円卓会議でも発言しませんでしたがストアーレ永久元帥はめっちゃ怒ってましたよ。」
「私は決めたのだ。日本をこれ以上のさばらせておくと我がイギリスに大きな損失が出ることは周知の事実。ここでアメリカの南北問題とインド問題、中国問題を使って日本を攻撃して本土を占領してさっさと降伏させて日本の力を削がなければイギリスに未来はない。」
「ですから、そんな力がどこにあるんですか!」
補佐官は必死に訴えるが、
「ソ連とスペインは協力してくれるらしい。」
「ソ連と手を結ぶつもりですか!?あの国は魔国ですよ。共産主義とか言うよくわからない主義を掲げてヨーロッパにも進出している国ですよ。」
「あれは、日本の敵だからな。敵の敵は味方。さらに、ソ連の要求はバルト諸国と北欧、東欧にドイツの侵略。そこで止まるらしい。おそらくドイツは必死に抵抗するだろうがそれで時間を稼ぎ日本を落としたら我々はドイツの助太刀をしてソ連と対抗し、そのまま滅ぼす。これでイギリスの天下がやってくるのだ!」
「スペインはどうなさるつもりで?」
「ブラジルでも与えればよかろう。もしくはボルネオか。」
「そんな不確かで制圧目標順位も曖昧なまま、攻撃するのですか?」
「大丈夫だ。第一制圧目標は九州。空襲目標は東京。どちらもソ連領から我々王立空軍が飛び立つ。同時に香港とジャワ、スマトラから台湾とボルネオ、シンガポールを急襲。もちろん日本連邦のモロッコは真っ先に制圧する。他にもアフリカには日本連邦があるがそれもスペインと協力して制圧する。また、北アメリカ合衆国は唯一我々を攻撃できるけど大西洋で迎撃する。ドイツに関してはフランスに植民地さらにあげるよって言って味方にすれば行けるしイタリアも抱き込める。オーストリアはたぶん敵になるだろうがな。ソ連が攻めてくるわけだし。」
「本当に大丈夫ですか?この国の命運がかかっているんですよ。日本は強大です。東京を落としただけでは降伏しませんよ。」
「政府ごとやればいいだろう。それに、スペイン領チリとメキシコからハワイや南太平洋諸島、上手くいけばニュージーランドと空襲ならシドニーぐらいは行けるかもしれん。」
「本当に大丈夫ですか?そんなうまくいきますかね?」
「戦争は始まってみないとわからない。」
「私は辞めますよ。こんな不確かな戦争に巻き込まれるわけにはいかない。」
「勝手にしろ。」
補佐官が扉を開いてバンと閉めて退出していく。
それを見届けた後チャーチルは空を見上げて、
「もうすぐ、世界は再び偉大なる大英帝国のものになる。」
そう呟いた。
ソ連領 ハバフロスク郊外の空軍基地
日本に一番近いウラジオストクではなくここハバフロスクの空軍基地にイギリスの王立空軍の爆撃機と戦闘機合わせて350機とソ連空軍の280機、さらに上陸部隊の4個師団60000人が待機していた。
また、既に香港とスマトラを出港したイギリス海軍の輸送艦隊はウラジオストクを避けて秘密裏にラクシュカという街の沖合いに停泊していた。
ソ連陸軍の部隊もウラジオストクに展開していたし満州には北京軍とソ連の合同軍も日本領朝鮮州国境近くに展開していた。
刻一刻と戦いの足音が聞こえてきていた。
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