1910年代から大戦へ4
1910年代から大戦へ4
名誉宰相が口を開いた。
「俺はローダムの言う通りイギリスではなくアメリカをとるべきだと思う。たしかに今、イギリスは日本の同盟国だし世界帝国と呼ばれている。だけど、着実に力が衰えている。香港や、スマトラ、ミャンマー、インドとかいろいろアジアにも植民地を持っているけどインドはたぶん日本が支援するとかしないとかどうこうの前に独立すると思う。あと、外務省も掴んでると思うけどソビエトの影響力が強くなってきている。イギリスとロシアはある時を境にかなり協力体制を整えてきている。そして、ここで南アメリカが独立するという時にイギリスとロシアは真っ先に国家承認をした。たぶんイギリスが新たな市場を求めた。ロシアはソビエトの影響力をアメリカ大陸に及ぼしたかった。たぶんそういう風になっていると思う。そして、アメリカ合衆国。今、恩を売っておくのは成功だと思う。アメリカが困っている時に助けたら必ずうちのピンチの時に助けてくれると思う。斜陽帝国よりも必ず助けてくれると思う。」
それを聞いて会議は親米派が多数を占めた。
そして、どんどん決まっていく。
「では、アメリカ系移民の実業家からアメリカへの支援を開始させます。」
「政府からも外務省を通して水面下でアメリカ国務省連絡しておきます。」
「イギリスとソビエトに対しての諜報活動も活発化させておきます。また、インドに対しても水面下で接触して支援を開始します。」
順に衆議院議員のアメリカ系移民のセルドア.チエルペール、首相の加藤高明、国防情報局の河田永人局長。
「国内の公共事業はどうされますか?」
中田経済産業大臣が発言する。
「新幹線プロジェクト?あれを実行せよ。とりあえず東京と大阪だ。シドニーとメルボルンにも欲しいところだ。あとは、車の普及にともなって高速道路の建設も開始してほしい。こちらも東京から名古屋経由で大阪へ。あとは、国民生活に必要な水道、電気、ガスの普及をあげるように。」
「了解しました。」
さらに、名誉宰相が発言してきた。
「あと、十数年以内に世界大戦が起こる可能性が高いとさっき言ってたが最前線のカリマンタン、シンガポール、フィリピン南部、アデン、ハワイにはしっかりと防衛システムの構築をしておいて欲しい。また、戦争対策予算の備蓄を今年から開始する。そこら辺は財務省から計算して蓄えて欲しい。あと、日本連邦加盟国の軍備も強化する用意を怠らないように。この経済危機をみんなで乗り越えよう!」
こうして対策会議は終わった。各省庁や、政府、議会、軍等が一斉に決まったことを実行するために動き始めた。




