第一次世界大戦の終結へ2
第一次世界大戦の終結へ2
3月30日 ベルリン
既に連合軍はライン川を突破してフランクフルト、デュッセルドルフ、ケルンといった都市群を制圧していた。ドイツ軍は連戦連敗で士気は最悪。さらに、反王政派がミュンヘンで独立騒ぎを起こして既に国土はボロボロだった。既にドイツ東国境では自由協商グループで参戦したポーランドとオーストリアがどんどん国境線沿いから進撃していたしベルネクス三国に上陸した日本軍の応援部隊とイギリス軍、アメリカ軍はハンブルクの街を包囲。さらに、一部部隊がここベルリンに向けて進撃していた。新聞は政府の嘘情報を知らせてはいるけど街では既にドイツ軍が連戦連敗していることがささやかれているし恐怖が伝染していた。一部の革命派や、宗教団体も怪しい動きを見せていてベルリンの街はおかしくなっていた。
同日 15時 ビスマルク邸
ビスマルクは他国に持っている情報網によって祖国が敗退しようとしていることを知っていた。そして、国王は考えをコロコロ変えていて政府の意見が一本化されていたかった。既にベルリンの治安維持にも支障が出始めていて既に政府はビスマルクのことなど忘れていた。既にベルリンではここ3日で10件のテロが発生していてビスマルク邸の監視をしていた衛兵はそっちの対処に忙しくビスマルク邸の監視は無かった。そして、ビスマルクはある作戦を実施しようとしていた。それは、昨日まで遡る。
前日
ビスマルクの元にドッチュランド陸軍中将が訪れていた。既にドイツ帝国軍は壊滅的だったがドッチュランド中将が管轄していたのは首都兵団と呼ばれるベルリン一帯の警備を担当する部隊だった。既にこのベルリンでは最高司令官だった。
「ビスマルク閣下。既に我らがドイツは敗退しようとしています。帝国首脳部は混乱していて自由協商グループの降伏勧告を無視しました。これは由々しき事態です。もうドイツに対抗する力はありません。軍人の逃走者も相次いでいます。まだベルリンではあまり噂になっていませんがハンブルクの第五師団は投降しました。ミュンヘンは速やかに降伏しないなら独立するとミュンヘン市長から連絡が。ドイツはボロボロです。なので英雄である閣下にお戻りいただきたく私はここに参りました。ビスマルク閣下!何卒政府の長としてお戻りください。」
ビスマルクは悩んだ。彼は事実上の監禁されたときからこのドイツへの忠誠心など捨てたつもりだった。しかし、彼が今立ち上がらなければ祖国は滅びるかもしれない。そう思うといてもたってもいられなくなった。
「わかった。クーデターを起こそう。いつ起こせる?」
「首都兵団に緊急呼集を明日の15時にかけます。そして、夜に宮殿を制圧します。」
「わかった。頼んだぞ。」
「ドイツの幸あれ。」
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