樺太道戦線3
樺太道戦線3
ロシア艦隊
「バレたな。」
「ええ。」 彼らは遠巻きに急いで撤退していく駆逐艦より少し小さいレベルの警察規模の船を見て呟いた。彼らの第一目標は秋田港だった。そこには、沿岸警備隊が基地を置いているぐらい基地を置いているぐらいそこそこ良い港がある上に付近に日本陸軍の基地が秋田南駐屯地ぐらいしかなく他で一番近くて鶴岡と酒田もしくわ、横手、盛岡、大規模な部隊は仙台と青森にしか東北にはいない。北海道と樺太には多いんだけど。そのため、彼らは秋田地方の占領を企てたのだった。しかし、その作戦は早くも破綻してしまったそもそも見つからない前提で動いていたのに敵の哨戒網に見つかってしまったのだ。仕方がないので、
「総員に連絡。プランBに変更する。」
ロシア海軍は第四艦隊がいる方へ転進した。
秋田沖北西80㎞海域 3月18日
その日は快晴だった。雲一つ無い青空で波もなく嵐の前の静けさのごとく日本海は静まっていた。
日本艦隊はロシア艦隊を遠目ながらも捉えていたしロシア側と日本艦隊を視認していた。
第四艦隊司令官毛利毅は水平線上にいるロシア艦隊を見据えていた。
「どちらが先に動くか。おそらく水雷戦からだな。フフッやはり、面白いな。血が踊る。」かなりのバトルジャンキーはこの状況を楽しんでいた。そして、彼はこの海戦の開始の合図を出した。
「司令部から駆逐隊へ。ロシア極東艦隊の右翼に突撃開始!!」
駆逐艦佐波を先頭に11隻の駆逐艦が突撃する。
「行くぞ!!」
駆逐艦高波も突撃を開始した。
機関が全速力で回転し船首を敵艦隊の方へ向けて突撃する。
「敵艦隊へ1㎞を切ったら魚雷を発射する。それまでは、耐えろ!」
高波は次々と襲い来る弾丸を間一髪で回避しながらどんどん進んでいく。
「駆逐艦さざなみ被弾!!」
「軽巡洋艦太田被弾」
次々と僚艦の被弾報告が入る。
「まもなく1㎞!魚雷発射用意!!」
右舷に設置された6門の魚雷発射管が発射用意する。
「1㎞!」
「撃てーーーー!!!」
魚雷が発射された。
司令部
「駆逐艦隊が魚雷を発射しました。」
数秒後激しい破裂音が響いてくる。
「敵駆逐艦6隻撃沈。重巡洋艦2軽巡洋艦3大破。」
「こちらの損害、駆逐艦2軽巡洋艦3。駆逐艦3軽巡洋艦1大破。」
それを聞いた司令官は
「じゃあ全艦全速前進。ロシア艦隊を殲滅する。」
そう言った。日本とロシアの海軍が少しずつ距離を縮める。
「戦艦及び重巡洋艦、主砲発射よーい」
「撃てーーーー」
ドーーーーーーーーーンという大きな破裂音と共に砲弾が翔んでいく。
まぁ全発外れる。
「敵砲弾来ます。」
ロシアも観測射撃的に砲撃を始める。
「照準調整終了」
「撃てーーーー」
この繰り返しである。
撃ち合いから1時間。
「敵戦艦2隻と重巡洋艦2隻が撃沈。こちらは戦艦千歳が沈みました。また、重巡洋艦3隻が艦隊を離脱。」
「まぁそんなもんだろうな。なにせ、本国の防衛用艦隊だし。そろそろ来るかあいつらが。」
そして、彼らは来た膠着する戦況を打破する勢力が。




