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樺太道戦線2

 樺太道戦線2


大湊海軍基地

「緊急出航用意!!ロシアが迫ってるぞ!!急げ!」

「わかりました!!」

大湊海軍基地は大騒ぎだった。遂にロシアが動いたからだ。

大湊基地には第四艦隊司令部があり、戦艦 蝦夷を中心に戦艦3重巡洋艦7軽巡洋艦11駆逐艦14だ。比較的大型艦艇は少ない。そもそも本土は、呉、横須賀を除き防衛艦隊ぐらいしかいないのだ。一応北にはロシア防衛がいるけどいるけど、大湊と呉、稚内、オハのすべての大小合わせた海軍基地を纏めて対抗しようという感じで作戦計画が練られていた。


秋田沖130㎞

一隻の沿岸警備船が航行していた。その日は濃い霧が日本海にはかかっていた。

「こちら、警察省沿岸警備局秋田基地所属二等巡視艦叢雲より、秋田基地へ、現在56-25-335付近を警備活動中。ロシア艦隊は発見できず。」

「こちら、基地より叢雲へ、了解。帰投せよ。」

叢雲は艦首を反転させようとしたとき、

「こちら、後部甲板より、艦橋。」

後部甲板の監視員から連絡が来た。

くしくもちょうど霧が晴れてきたのだ。

「後部甲板側1㎞程度先に駆逐艦らしき船影を確認!!」

「なに!?」

「後部甲板より、艦橋。」

「鮮明に見えます。明らかにロシアの国旗を付けたロシア海軍の駆逐艦とその後ろに大きな戦艦らしき船を視認。こちらにも向こうが気づいた模様。」

艦橋に激震が走る。

艦長が

「最大全速。なんとしても敵の射程から離脱する。また、通信員は沈むかもしれないから早く立川に伝えろ。それ以外は生きるためになんとしても死力を尽くせ。」

「オーーーー!!!!」

叢雲は急いで船速を上げて現場海域を離脱しようとする。

「敵駆逐艦発砲!!」

「本艦右舷側に着弾。」

「なんとしても避けろ。避けて避けて避けまくれ!!」

艦長が励ますが艦橋は大騒ぎだった。

自らの運命に悲観するものや、神に祈るものもいた。

彼らは軍人ではなく警察官に分類される二種国家公務員である。別に国防軍や、保安隊、外交官等の一種国家公務員みたいに全員が全員日本のために命をかけるものなんていない。まぁ軍人でもそこそこぐらいだけど、さらに、そもそも沿岸警備艦は戦艦の攻撃を視野に入れていない。精々駆逐艦レベルである。

「こちら、巡視艦叢雲。立川へ。ロシア艦隊を発見!56-25-335の座標にいます。現在我が艦は敵射程圏外へ撤退中。至急援軍を乞う。」

「こちら、立川。了解しました。急行させます。」


青森沖 第四艦隊

「了解しました。」

「司令官どうなさいましたか?」

参謀長が聞く。

「ロシア艦隊の座標が分かった。」

「では、」

「ああ、向かうぞ。伝えてくれた巡視艦は逃亡中らしい。向かうぞ!!」

「わかりました。   各艦に連絡、敵艦隊の位置が分かった。全艦全速前進。ロシア艦隊へ」

第四艦隊はロシア艦隊をへ舵を切った。


ちなみにほぼ同時刻舞鶴の第11艦隊も現場海域に向かっていた。

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