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第一次世界大戦 セルビア事件

第一次世界大戦 セルビア事件

オーストリアの皇太子結婚のニュースは世界をめぐった。そして、オーストリア政府は彼らの結婚祝いのパレードの用意をしていた。沿道にはオーストリア軍の厳重な警備が敷かれておりネズミ一匹入るのは難しかったはずだった。


某所

「本国から連絡が届いた。1号作戦決行だ。」

「遂にか。欧州戦争の引き金を俺たちが引くと思うと憂鬱だな。」

「それと司令部からなんとしても捕まるな。そして、セルビアが引き金を引いたことにしろと。」

「オーストリアは味方ではないのか?」

「我が国の権益維持のためだ。」

「わかった。じゃあ行こうか。」

先に隊長らしき人が出ていったあとある諜報員はこれから起こる戦争で亡くなる人を悼んで神に祈った。


政府庁舎前

1000人程度の騎馬隊が進んでいく。かなりの光景である。その後ろをオーストリアの皇太子夫婦を乗せた日本製のトヨタの自動車のオープンカーが走る。オーストリアの皇太子夫婦は沿道にいるオーストリア国民に笑顔で手を振りながら少しずつ政府庁舎前に近づいていた。すると、ある青年が車の方へ飛び出した。「親の仇取らせてもらう!!!」手にナイフを持った青年が皇太子を襲ったのだ。警備が気づいて止めようとしたが一歩間に合わず動揺している皇太子の右胸を一刺しにした。右胸から鮮血が飛び散った。そして、バタリと倒れた。周囲が悲鳴を上げて一斉に大パニックになる。衛兵は皇太子に近づくが皇太子を殺した犯人はその場で自分も自決用であろう拳銃で自殺している。皇太后は顔面真っ青で皇太子の名前を呟いて泣いている。周囲は騒然となった。衛兵は集まり車は皇太子の血で赤く染まり付近は慌てていてる軍人が駆けていく。たまたま新聞社の記者もいたようで多くのフラッシュもたかれている。そして、これを横で見ていた情報部隊の彼らは本国へこう連絡した。

「成功しました。帰還します。それとロシアのスパイは処理しました。これでロシアも驚くはずです。何せ死亡したロシア人スパイがオーストリア領内で発見される。そして、我々が手を回していた派閥によって彼らの想定より早く戦争が起こるなんて。」

「良くやった。帰還せよ。」

「了解。」彼らは闇に消えていく。そして、この件が戦争終了までまで語られることはなかった。


オーストリア首脳部

「なんてことだ!皇太子が殺されるなんて!!!」

「犯人はセルビアの少年らしい。」

「許せない!!なんとしても私がこの手であの国を滅ぼしてやる!!」こう言うのはあの殺された皇太子の妻である、皇太后。彼女は深い悲しみにあった。そして、彼女がオーストリアで国王の次に権力を持つ貴族を親に持っていたことが事を荒立てる。

「その通り、許されることではありませんな。これは国の荒廃をもって償っていただこう。」こう発言したのはオーストリア皇太后の父親のメッジェルシェ公爵だった。

それに、外務大臣が反応する。

「まさか、セルビアに侵攻するおつもりか!!」

それに、メッジェルシェ公爵は

「その通り。侵攻である。あの国を滅ぼしてやる。」

「お待ちくだされ!!」外務大臣は必死に止めるが他の貴族たちもセルビア侵攻に賛成し始めた。その数はどんどん増えてあっという間に半数を越えた。これには、首相と国王も何も言えない。そもそも国王も息子を殺されたのだ。復讐したくないわけがない。首相も国の象徴を殺されて何も言えずにいるわけにもいかない。さらに、首相は皇太子は将来化けると思うほど天才だと思っていたのでよく子供の頃から遊んでやっていたので悲しいのだ。そして、国王は遂に決断を下した。「セルビアに侵攻する。宣戦布告せよ!」こうして、第一次世界大戦の火蓋は切られた。


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