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第一次世界大戦前夜4

第一次世界大戦前夜4


アメリカ合衆国

大統領官邸では秘密の会議が行われていた。

「欧州が騒がしいな。」

「ええ、ドイツとフランスがそれぞれ軍拡を始めたようです。」

「そうか。我が国の製造業に欧州で戦争が起こったら物品の販売を行うところがあるなら匂わせておけ。」

「わかりました。我が国は参戦しないのですか?」

「国民世論次第だ。参戦という世論になれば買っている方か、やっていることがひどい方ではない方に味方として参戦しようと思っている。」

「そうですか。でも、どこが煽っているんでしょう?」

「それは、まだ分からないがどこかが煽っているのは確かだな。恐らくロシアか、あの国だな。」

「ああ、あそこですか。確かに煽りそうですね。今回参戦するでしょうか?」

「いや、今回はしなさそうだな。中立か、その同盟国の支援か。その辺だろう。」

「小賢しいですね。その上、我が国の近くに軍もいるのが何かあったときに煩わしいですね。」

「仕方がなかろう。今勝手に攻めたらたぶん国際世論から袋叩きに会う。そもそも今やっと日本から5億ドル相当までの日本への輸出許可が下りたのにここで反故となったら暴動だ。」

「それはそうですね。じゃあ欧州向けの輸出企業のトップにそれとなく匂わせておきます。まぁそれで分からなかったらその程度の連中ですしね。」

「そうだな。」


日本皇国

枢密院及び立法議会安全保障委員会及び外交委員会、経済委員会では今後の日本の行き先を決める会議が開かれていた。その原因は日本のJIAから届けられた連絡だった。それは欧州で大規模な国家間戦争が起こりそうだと言うのだ。これが起こった場合日本はかなりピンチだ。日本の輸出産業は国家GDPの15%。国内市場は被害を受けないが海外を主軸とする産業は大ピンチだ。さらに、政府内の懸念があった。

「もしも、ロシアが攻めてきたらどうする?」

「樺太で迎撃と海峡か、日本海で艦隊戦闘ですな。」

「ロシア極東海軍は強いのですか?」

「わかりません。ロシア海軍の実力は未知数です。」これに会議に出席している情報将校が答える。

そこに樺太に自分の選挙区を持つ議員が「樺太で戦闘をせずにロシア側に逆侵攻するのはダメなのか?」

「ダメです。樺太ならば我々に地の利があるしとらっぷや、ゲリラ戦略が取れます。それにギリギリまで樺太に来る敵軍の上陸兵は海の上で減らします。なるべく被害は残しません。」

「わかった。ただし、なんとしても油田地帯だけはなんとしても守ってくれ。あそこは樺太の生命線だ。」

「わかりました。」

「それよりも海外領は大丈夫か?」

「朝鮮は恐らく大丈夫です。上海特別自治区も大丈夫そう。大平洋に広がる植民地は安全です。東南アジアもフランス、イギリスの植民地地帯です。あー、でも一ヶ所ありますけどその国は中立ですしね。あとは、アラブはイランが防波堤になります。あと、オスマン。アフリカはこちらからは攻めずにヨーロッパの戦況次第でとらなくても日本領になります。問題はモロッコ。あそこはヨーロッパから近すぎる割に我が国のヨーロッパ貿易のハブ港だから、アデン、イギリスのカルカッタ、シンガポール並みに日本の邦人がたくさんいます。今、日本人350万人がモロッコ国内にいます。それに、現地人200万人と、移民50万人の安全を確保することが必要なのと、もしもジブラルタル海峡、地中海、スエズ運河のどれかが封鎖された場合モロッコは孤立し陸の孤島化します。」

経済産業相が「それは懸念されます。モロッコにある備蓄では2か月。イギリス、フランスの支援があればもう少し行けますがほぼ日本本土かアラブ、東南アジア地域から移送されているのできついです。」

それに、外務大臣が

「半月前に電話会談のさえにイギリスの外務大臣に聞いたら緊急時にモロッコになるべくできる限りのことはするができない可能性ごあると言うことでした。」

議員達は困る。

「では、そこを閉鎖した国に宣戦布告する。これでいいではないか。」第15代名誉宰相松風慶喜が口を開いた。

「どこが閉鎖するのかは知らんがロシアの極東海軍を破ったらどうせ近くに敵はいない。防衛艦隊を残して戦艦を中心とした第1艦隊を地中海に派遣したらいい。」

「確かに名案ですね。」軍事当局者も納得する。

「じゃあそれでいくぞ。」

日本の方針も決まった。

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