対朝鮮戦闘対馬編2
対朝鮮戦闘対馬編2
対馬市内市街地
ウゥゥゥーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
けたたましい程のサイレンが対馬市内に鳴り響いた。
「こちらは対馬市役所です。緊急避難命令が発令されました。現在、朝鮮軍が対馬に迫っています。速やかに島の東側の港に避難してください。速やかに避難してください。朝鮮軍が迫っています。何が起こるかわかりません。速やかに避難してください。」
対馬北駐屯地
対馬には二つ駐屯地がある。北は陸軍、南は海軍のそれぞれの分屯隊がいる。陸軍は1200人、海軍は600人の警備隊がいる。ここには支援火器も多かった。まぁ日本本土で戦闘になるなら北海道か対馬だと言われていたからだ。彼らは陸軍の中でも精鋭部隊である、スサノオミコト。レンジャー訓練を卒業し特務訓練をも卒業した精鋭である。300人の対馬レンジャーと呼ばれる部隊は陸軍本部直属で九州総合国防司令部の所属ではないため速やかに作戦行動を始めた。彼らはゲリラ戦によって少しでも九州からの応援が来るまで耐えるのだ。対馬の森林地帯にはいくつかのトラップと機関銃地帯が作られていた。彼らはすぐにゲリラ戦の用意を始めた。
対馬西防衛ライン
多数の警官が待機していた。ちなみに対馬警察署には5台のパトカーがあった。そして、中には取り付け型ライフルが置いてあった。彼らはそれをパトカーの上に設置していて防衛していようとしていた。また、近くに陸軍の第13警備大隊が待機していた。彼らは防衛線構築のバリゲートと地雷、機関銃、大砲を持ってきていた。
「来た!!左側の沖。船の数300以上。敵兵員は不明。」
「湾岸大砲隊に連絡。敵船を撃沈せよ。」
対馬西側の湾岸大砲58門が発砲する。爆音が辺りに響き渡る。戦争初めての新兵は驚く。そんなことを思っているうちにどんどん敵の数を減らす。もちろんすべては当たらない。しかし、着々と数を減らしていく。やっと上陸してきた。中国で戦った古参兵等こんなド田舎の警備隊にはいないのでみんな実戦初心者。しかし、装備の差でそんなものどうとでもなる。機関銃陣地が一斉に火を吹きそこから射出された弾丸が上陸しようとする朝鮮兵に当たる。バタバタと敵兵が倒れていく。血を吐いて倒れるという凄惨な光景を目にした将兵の一部は嘔吐したが警備大隊長はいたって冷静だった。次々と的確な指示を出していく。大砲も海岸線にどんどん着弾していく。完全な消耗戦だ。しかし、それでも19世紀後半の戦いなので銃器の命中度は高くなくどんどん接近してくる。遂に歩兵が持つライフルの射程まで来た。
「総員、撃てーーー」大隊長の命令で接近していても怖がっていた隊員も死にたくないと必死に敵に当てようと銃弾を発射する。また、バタバタと倒れていく。そして、戦闘開始から2時間。朝鮮側の撤退が始まった。一部の部隊が追撃に動こうとしたところで大隊長が止めた。
「止めろ。もう銃弾の残りが少ない。これ以上は接近戦になるそれはもっと経験がないと危険だ。追撃は海軍が行う。以上。」
「大佐」隊員が近づいてきた。
「地雷と爆発しなかった砲弾の処理をしますか?」
「当たり前だ。あと、警察官に立ち入り禁止のテープをここにはってもらえ。」
「わかりました。」
対馬沖
戦艦と巡洋艦、駆逐艦からなる坊津、佐世保連合艦隊が北上していた。司令官は中神中也中将である。彼は物足りなかった。何せ初戦が雑魚海軍である。案の定出撃前に来た話だと海保の巡洋艦大仙にすら撃沈されたらしいのだ。もうやる気もなにもない。そこに、連絡が入る。先見していた駆逐艦からだ。
「朝鮮海軍の艦隊を発見しました。」
この先、数話を挟んで第一次世界大戦の序章に入る予定




