香港戦争2
香港戦争2
イギリス政府円卓会議
ここはイギリス最高峰の秘密会議。イギリスの表は確かに立憲君主制の君主は政治権を持たないがここは秘密会議。例えば、王様の他にも公爵等貴族。イギリスのロスチャイルド家、首相、過去に栄光を残した軍人等、総勢11人の秘密会議だ。
「やはり、ここで清にはダメージを与えよう。あの国の人口量はきっと将来我が国や、同盟国の脅威となる。」
「ええ、あと中華思想?なるものも迷惑極まりないですね。」
「ええ、やはり北と南に分割して両者を戦わせましょう。」
「やはり、それが良いだろうか?」
「でも、二つに分割するのは後々火種を残すかもしれない。やはり、彼ら自身の手によって分割されよう。だから沿岸の重要な土地を植民地にしよう。」
「それが無難ですね。」
そこに、急いで首相の秘書が入ってきた。
「大変です。香港の居留地で清軍が略奪行為を行っています。今一部の商人が近くの日本の居留地に避難して連絡してきました。一部の商人が人質になっているようです。」
そこに、今度は国防府の長官が入ってくる。
「緊急事態です。日本政府が自国の居留地に清軍が侵攻してきて日本人の安全を犯しているのと、邦人保護から軍を派遣するそうです。先程、電信で我々に連絡がありました。」
「本当か?」
「はい。すぐ1時間ほど前です。」
ここで円卓会議議長の国王が口を開いた。
「イギリス極東軍は速やかに我が国の国民保護のために海軍と陸戦隊を香港にすぐに向かわせられるか?」
国防府長官は
「すぐに可能です。イギリス極東艦隊と第二陸戦師団はいつでも出撃できます。」
「ならば円卓会議の皆は宣戦布告をしてもよろしいかな?賛成の方は挙手を。」
全員の手が上がった。
「では、外務省に連絡。清に宣戦布告。国防府は派遣軍を香港へ向かわせろ。あと、日本に我が国も参戦することを連絡しておけ。」
「了解しました。」
1858年4月7日 香港沖
スマトラ島にいたイギリス極東艦隊と日本の11艦隊が香港沖に展開した。既に日本とイギリスの居留地から日本人とイギリス人は避難して今はフランスの居留地に避難していた。極東にはフランス領バリがあり、そこから中国へ交易船が出ていたのだ。フランス居留地にはまだ清軍は侵攻していなかった。しかし、イギリスの第二陸戦師団と日本の第11海兵隊合わせて12000は香港に上陸した。最新兵器で武装した部隊である。はっきり言って日本もイギリスもまぁフランス、スペイン等も清有事を考えていたため初動対応部隊には最新兵器が与えられていた。12000はまず香港にあった日本、イギリスの各居留地を奪還した。はっきり言ってほぼもぬけの殻だった。しかし、さすがの清も事態に気づき日英連合軍が進撃したため清8000と日英10000が広州市内で激突した。清軍は槍と前込め式フリントロック銃。対して日英連合軍はライフルに重機関銃、迫撃砲、大砲、海軍の支援があった。清軍は正面から突撃してきた。騎兵だ。まっすぐに突撃してきた。日英連合軍ははっきり言って意図が読めなかった。何せ正面とって支援がない中の騎兵による突撃などあり得ないからだ。もちろん重機関銃とライフルから放たれた銃弾が殺到する。もちろんどんどん死んでいく。あまりに惨めだと連合軍側の将兵が思ったほどである。そのつぎに突撃するはずだった歩兵には海からの大砲と迫撃砲が容赦なく撃ち込まれる。もちろん指揮官が戦死したり兵が恐慌状態に陥ってバラバラに逃走を始めた。一部の優秀な将兵はなんとか兵をまとめて撤退しようとするが自分の供回りぐらいしか連れて帰れなかった。広州の戦いはあっさり終わった。清軍側の死者は4000以上。損耗率50%以上である。ひどい戦いだった。




