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85、戦い3

 冒険者の着た鎧が勝手に動いて襲いかかってくる。

 だが、それほど繊細な動きを仕込むことはできなかったのか、あるいはこの鎧を用意したハイランドに戦士としての技能がないためなのか、大した動きには見えない。少なくとも熟達した戦士には及ばなかった。

 ただ、疲れも知らずに動く金属の塊としては十分に脅威だったし、中に入っている人間へ配慮しなければならないという事実もこちらの動きを鈍らせていた。

 サソリがカイトと言い争っていると、ハイランドへ魔法を放っていたユラユラが人間に向かって声をあげた。

「少なからず鎧を攻撃しますけどー、動きを止めるだけなのでご了承くださいー」

「動きを止めるだけって!」

 人間の冒険者たちはすでに武器を構えている。

 その中のひとりが叫んだ。

「中の奴だってただじゃすまないだろ!?」

「それは十分に配慮するつもりですけどー」

 ユラユラはそう言うが、相手が納得していないのは明らかだった。

 冒険者たちは血走った目でサソリたちを見ている。

 ハイランドに向き直ってさらに魔法を放ってから、ユラユラは困ったように言った。

「あー、えーとー。じゃあ動きが止まるまでひたすら逃げてもらうとかー」

「うえっ?」

 そんなことを言われてサソリはうめいた。

 いやまあ、他の人間まで敵に回したくないのはたしかなのだが。

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