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45、出発

 食事してから一息をつく。その間にグラの相談に乗ったりもした。うっかり自分の存在意義に悩み、毒でも強化した方がいいのかなとか迷ってしまったが。

 そして全員で集まって話し合いをした。これからどうするのか、ということだ。

 サソリにとっては意外だったが、話し合いはそれほどもめなかった。選べるような選択肢がそれほど多くなかった、という理由もある。

 魔物を倒しながら、森を進んだところにあるという泉へ向かっていくことになった。

 グラとマタタビは敵を倒して強くなりたくてしかたない様子だったし、カバもなにやら張り切っているようだった。ユラユラは、きれいな泉らしいんですよー、とか言って楽しみにしていた。カイトがなにを考えているのかは分からなかったが。

 サソリとしても異論はなかった。なにもせず街にこもっていてもしかたない。

「それでは張り切っていきましょー」

 とどこかのんびりとした口調でユラユラが言った。

 てきぱきと準備を進め、街を出て、昨日と同じように森の中を進んでいく。違うのは街から遠ざかっていくことだ。あとはマタタビが剣を、カイトが盾を手に入れたことだろうか。

 そのおかげかマタタビは上機嫌らしく、鼻歌をうたっている。出てきた野生の魔物は率先してマタタビとグラが倒し、傷を負ってもカバが癒しの光で治している。

 非常に順調だった。カイトが盾を使う必要さえないくらいだったが、もっと進めばさらに強い魔物が出てくるのだろう。

 それからしばらくたって、そろそろ泉とやらに近づいてきただろうという頃だった。

 物音に反応して木によじ登り遠くのほうを確認したマタタビが、怪訝そうに言った。

「人間……?」

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