表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/163

133、いない魔法使い

 執務室の中で、ゴードンは書類に必要事項を書き終え、一息ついていた。

 この辺境を取り巻く問題は正直なところ山積みではあるのだが、ゴードンの手で進められるようなことは今はなにもなかった。

 とはいえ、少しすれば面会の予定がいくつもあって、それを考えるとうんざりしてしまうのだが。

 それを忘れようとただただ気を休めていると、秘書が部屋へとやってきた。気持ちを切り替え、彼から報告を聞いていく。

 その中で、思い出したようにゴードンは言った。

「それと……例の場所は見つかったのか」

「兵が探索しておりますが、いまだに封印の地は見つかっておりません」

「そう、か。我らが先祖がかつて邪悪を閉じこめた、封印の地。いつ封印とやらが消えてしまうのかしらんが、せめて詳細に場所を書いておいてほしかったものだ」

「当時は分かりやすかったのかもしれませんが……」

「そうだな。まあ、見つかったとしても意味のないことだしな」

 そう言って、ゴードンはかぶりを振った。

「弱った封印を強化できる魔法使いはいまだに行方不明、か。まったく、面倒な……」

 拳を机に押しつける。

 やってられるか。そう彼は胸中でつぶやいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ