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128、ねずみ

 虹色の光が、粒が、きらきらと舞い落ちる。

 あるいはそれは、一粒一粒が人の夢の欠片のようで、その光景を見上げ、見とれるしかなかった。

「きれい……」

 聞こえてくるカバの声に、サソリも心の中で同意した。

 森の奥。街で聞き込みをして知った素敵な場所。

 めずらしく、グラまで感じ入ったように声を漏らしている。彼は自分がかっこよくなることにしか興味を持っていないだろうと思っていたのだが。

 もしかしたら、そっけない態度のカイトもこの光景を見て多少は心を動かされているのだろうか。そう感じてしまう。

 ただただ、素晴らしかった。

 この光景を見れただけで、この世界に来た意味があったのではないかと思わされてしまう。

 ……その感動を邪魔するように。

「ちゅー」

 一匹の鳴き声が響き渡った。

 幻想的な光景に気を取られて油断をしていた。

 慌てて警戒すると、でっぷりと太ったネズミが、草むらから飛び出してきたのだった。

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