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104、幽霊がにこやかすぎて怖い

 帰っていいのか、本当にいいのか、と何度も繰り返してから冒険者たちは帰っていった。

 ユラユラがほかの魔物に気を付けてくださいねーと言ったらものすごくびくっとしていた。彼女が冒険者たちに向かってとても大きく手を振って見送ったものだから、最後には困惑していたようにも見える。

 サソリは言った。

「こんなことに巻き込まれて、あの人たちも災難だよね。最初はただちょっと森に入って帰るだけのつもりだったんだろうし」

「そうです、ね」

 カバが悲しそうな瞳を人間の去っていったほうに向ける。

「せめて怪我を治してあげられれば、よかったんですけど……」

 鎧に動かされていた中の人間は、非常にぐったりとしたようすだった。

 あれでは帰るのもつらいだろう。

 それから、カイトが言った。

「こんな世界に連れてこられた僕たちも十分災難ですけどね」

 その言葉にサソリはなにも言い返さなかった。

 しばらくしてから、激闘を終えて疲れた魔物たちも街へ帰ることになった。

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