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5話 41~50日目

 41日目。

 母上と久しぶりに、ボードゲームをした。

 やったボードゲームは、ゼロックスという、軍人御用達のボードゲームだ。

 軍人の中で流行っているだけ合って、ゼロックスは戦争がテーマのボードゲームである。

 中々に母上は強く、駒落ちされても俺は勝てなかった。

 母上はゼロックス中毒者だからな、勝てなくても仕方ない。

 母上との戦いの後に、俺は魔王とゼロックスをやってみたが、どっこいどっこいだった。

 互角だから結構楽しかった。

 母上が私に勝ったら何でも言うこと聞いてあげるわよ~、と言っていたのでいつか打ち負かしたい。

 ゴーレムにやらせたら、勝てないかな?


 42日目。

 父上が王都から帰って来た。

 噂のドラゴンスレイヤーと会食してきたらしい。

 さらには兄上がドラゴンスレイヤーと結婚するとか言っているらしい。

 は? ドラゴンスレイヤーは男では? と思ったら、男装が似合う麗人らしい。

 滅茶苦茶綺麗で、兄上は一目ぼれしたとか。

 ドラゴンスレイヤーのギルエマさんと結婚するため、兄上は王都に残っている。

 なので父上だけ帰って来たらしい。脈はあるのか? ってい聞いたら、あるかもしれないのだとか。

 マジかよ。まぁ、兄上は顔はいいからな。気弱な兄上を男性顔負けの武人であるギルエマさんが結婚するのはいいかもしれない。

 そしたら、ドラゴンスレイヤーが姉上かぁ。いつか、ドラゴン討伐の話で盛り上がれるのかなぁ?


 43日目。

 久しぶりに謎の神の彫像の所に行った。

 掃除して、お供え物を供える。今回はため池の魚の塩焼きを奉納した。

 その後、塩焼きは俺が食べたんだけどな。

 

 44日目。

 変な宗派の奴が来ていた。

 何でも、マクラス教というらしい。

 寝ることは大事、という事を伝えている宗教で、意味不明な聖書を俺にくれた。

 聖書なのに面白おかしく、作者を見てたらデベエロだった。さすがはデベエロだぜ!

 いつか会ったら、サイン貰うんだ、俺。

 俺はマクラス教に感化され、マクラス教に入った。

 といっても、何もしなくていい。毎日健康的に寝れば、それが祈りとなるらしい。

 お布施も、禁止事項もなにもなく、この宗教を作った奴は天才だと思う。

 俺は白金貨20枚を渡し、眠れぬ子羊を導いてくれ、と言っておいた。

 何か金を渡した人は、階級が上がるらしく、俺は司祭となった。

 マジ面白いシステムだな。今日から俺は司祭を名乗っていいらしい、そして何もしなくても司祭を名乗っていいらしい。教祖も名乗っていいらしい。さすがマクラス教だぜ、俺の斜め上を往く。

 名誉司祭となった俺は、魔王にマクラス教の説明をした。

 面白そうだからって魔王もマクラス教の一教徒になった。ふぅ~。

 ちなみに家族の皆は入らなかった。むやみに宗教にはいると、厄介なことになるかもしれないからだって。確かにそうだ。

 

 45日目。

 森を歩いていたら、帝王熊に遭遇した。

 銀色のたてがみが美しい熊だ。

 でも、町に出てきたら厄介なので、いつものように始末した。

 箱に封印して地下都市に、ぽいっだ。

 それを見た魔王が、どんなものを箱に入れているんだ? と言って来たので、今まで箱に入れてきたものを集めた倉庫に案内した。

 最近箱に詰めた、はぐれ竜、バジリスク、帝王熊を始め、キマイラ、金獅子、ヒュドラ、ケルベロス、グリフォン、八岐大蛇、メテオゴーレム、クリタルドラゴン、ギガントタートル、マンティコア……その他もろもろ。

 魔王は驚きで目を見開いていた。

 どれも災害級の魔物で、どんな人生を歩んだらこんなやつらと連続で戦う事になるのだ……って言ってた。どんな人生って、こんな人生?

 中でも、ブラックドラゴンを見て魔王は驚いていた。

 修行前の我より強いって言ってた。やっぱり魔王ってそんなに強くないだろ。

 

 46日目。

 冒険者がブラッドバッファローを狩ったとかで、その肉が我が家に回って来た。

 今日はブラッドバッファローの牛肉で、焼き肉だ。

 料理人たちが旨く焼いてくれた牛肉は非常に美味だ。滴る血肉汁がとても旨い。

 俺は粗びき塩コショウで食べた。ジューシーな肉を頬張るのは最高だね。

 ブラッドバッファローはCランクの魔物だが、群れればBランクとなる。そう簡単に、狩れる獲物ではないのだ。だが、その分、美味い! 今度、狩りに行こうかなって思ったぐらいだ。でも、俺だと捌けないなって気づいたから、狩りにはいかない。

 俺の地下都市の倉庫に入れてるドラゴンとかの肉は美味いんだろうか?

 旨いのだったら食べてみたいな。

 

 47日目。

 流れの占い師に占ってもらった。

 その結果、俺にはとんでもない運命が待っているらしい。

 とんでもない運命とは、一か月もしない内にSランクの魔物に襲われるって事なのだとか。

 Sランクっていうと、はぐれ竜とかの強さだ。なんだ、いつものことじゃないか。


 48日目。

 地下都市で魔王が酒を造り始めた。

 材料は森で取ったらしい、果実酒だな。

 一年もあればできるらしい、実に楽しみだ。

 

 49日目。

 遊びで最強のゴーレムを作ってみた。

 俺の作れる最強の素材である神鉄を元に、闇の魔石をふんだんに使ったゴーレムだ。

 神鉄はただ使うわけではなく、圧縮して硬度をさらに上げている。

 闇の魔石にはありったけ力を注ぎ込み、鈍色のはずの神鉄が黒くなった。

 完成したゴーレムには安直にノワールゴーレムと名付けた。

 その性能は、ちょっと強すぎたので全貌が分からない。

 パンチで神鉄の壁とかを殴らせてみたのだが、速すぎて見えない。

 魔王も一切見えない、やばいって言っていた。

 たぶん音速の三倍は超えているのだとか。

 なんてものを作ってしまったんだ。俺はノワールゴーレムを封印することに決めた。


 50日目。

 魔王が何かあった時のために、ノワールゴーレムを作っておいた方がいいのではないか? とか言い出した。

 ノワールゴーレムを使う何かあった時なんて、この世界が滅びる時だと思うんだが……。

 取りあえず伏魔殿に百体用意しておいた。

 ノワールゴーレムはただの物理攻撃だけでなく、闇魔法も使う事が出来る。

 体の中心にルービックキューブを採用しており、かなりの組み合わせの闇魔法が使える。

 兵器だな、これ。ばれたら王国から始末されないか、不安になる。

 その時は世界征服だな! っていわれた。マジかよ……。

 


兄上「ドラゴンスレイヤーと結婚する!」


主人公「子供だな」


姉上「兄上も10歳に言われたくないと思うよ」


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