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勇者殺しちゃった  作者: 小丹枝鷹宏
第1章
9/19

今後どうする?-2

清水の吐瀉物の処理と、介抱が完了したあと、全員は二人を拠点の案内をした。その案内のあとは風呂に入り、寝る前に、今後の話をした。


「隊長、今後どうするんですか?」


まず口火を切ったのは副隊長のコンセ、そしてあとに続いて、矢村も話す。


「僕達、まだ父たちのこと何にも聞いてないんですけど。」


「そのことはこいつらの前ではあまり話せないな。」


そう言って、寝室をあとにし、矢村、清水、コンセをリビングに招いた。


「まずは、君たち魔法使いの秘密についてから語ろうか。それについてはコンセのほうが詳しいから、コンセから」


「魔法使いはレベルが100を超えると、レベルが自分の半分の人のステータスを見ることができる。つまり、現在レベル300程度の死神のことが見えていたということは、君たちの父親たちは、確実にレベルが600を超えているということ。更に、気配消しや、透明化状態の人のステータスを見るには、その人の2.5倍のレベルが必要なんだ。これは、つい最近の王宮の研究によってわかった。だから、君たちの父親たちはレベルが800近いというわけだ。」


それを聞かされ、自分の父親がそんなにレベルが高いとは思っても見なかった二人だった。すると清水が、


「じゃあなんで父さんたちを誘わなかったんですか?そっちのほうが魔王討伐に役に立つに決まってるじゃないですか。」


「それはもうやったよ。レベルが800近いと知ったときにはすぐさま仲間に入れたよ。それで魔王討伐もした。でも時間を戻された。彼らに会う数分前に。そこにいたのが君たちだったんだ。そのことに至るまでに約2年かかった。まさかぶつかられた子どもたちだったとは思わなかったよ。更に調べてみると君たちは偶然にも10世代目だったんだよ。」


こんな人達記憶に無いぞ。と清水がつぶやいていたが、10世代目という言葉のほうが矢村の心には引っかかった。


「10世代目というのはどういうことなんですか?」


矢村は純粋に疑問に思っていたことをぶつけた。


「あぁー、それも最近の研究でわかったらしいんだけど、子世代の能力の成長速度は親世代の2倍ってことは学校でも習ったでしょ?それが続くのが10世代までってことがわかったんだよ。ただ、11世代目にはリセットされて、早くなるか遅くなるかはわからない。まぁ、君たちの子供はどうなるかはわからないってこと。」


「そうなんですか…」


悲しそうに清水が返事をする。

さらにコンセが続ける。


「そして、君たちは僕達が知っている中で一番成長速度が早かった。おそらくこの国で一番早い。なんせ魔王からの公認だからね。」


「魔王公認だなんて…ははは…」


矢村と清水は乾いた笑いしか出なかった。そして、清水が今までのことを聞いての質問をした。


「なんか魔王って倒されたがってませんか?」


「それは我々も思ったんだが、魔王に聞いたが、いずれわかるしか言われなかった。おそらく君たちが最後のピースだと我々は思っている。君たちには我々と同行しながら、レベルを上げてもらい、ともに魔王を倒そうと思っている。隊長として君たちにお願いしたいのはこれだけだ。あとは自由に行動してもらって構わない。」


「「はい」」


隊に参加すると決まってから、二人は死をともにすると覚悟を決めていた。


「じゃ、もう遅いから子供は寝る時間だよ。隊長、我々も寝ますよ。」


「あぁ、そうだな。明日からは君たちのレベル上げをすることになるからしっかり休んどけよ。」


全員が眠りにつく頃には日をまたいでいた。

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