プレミアムフライデー(苦)
第1話
冒険者ギルドに着いた俺は騒がしい喧騒が聞こえてくる扉を開く。
下卑た声がかかるが無視し受付へ向かう。
今日は冒険者になりにきたのだ
だが栄光への道を邪魔するように大男が現れる
人相が非常に悪く酒臭い赤ら顔を近づけ唾を飛ばし煽ってきたのだ。
まぁ、そんな顔なんかに生まれたら人格が歪むのも仕方ないだろう可哀想に…
などと思っていると態度に出てしまったのだろうか?
怒り殴りかかってきた
致し方ない、俺は降りかかる火の粉を払うだけだ
込められた力は大きいが当たらなければどうということはない。
相手の勢いを利用しひっくり返してやると
倒れて天井をみている大男は何が起きたのか理解できていないようだ。
先程までの喧騒はどこへやら皆が静まりかえるが
一呼吸の後に俺を称賛する声があがる
少し恥ずかしいが悪くない、受付へ行くとしようか
流石は異世界、こうまでテンプレみたいだとはな受付嬢も美人で光ってみえ…あれ?…光って…る…?
「我である!!!」
受付嬢じゃなかった異世界送り中にギフトプレゼントどころか肉体中年化というショッカーも震え上がる所業をなしたクソガキだった。
そして俺も期待の新星冒険者ではなく泥塗れの中年だった
ひとしきり泣いた俺は改めて宝箱の上で得意げな笑みを浮かべるクソガキをみる
「それで何しにきた?わたしが特典なんて言うなよ?」
「なにゆえ来たかア!!と聞かれればアア!!答えてあげるが我が道理ィイイ!!
お前に、この世で一番に特別な人生をプレゼントしてやろうと言うのだ!!
我が従僕として!!さあ付いてまいれ!!冒険が待っているぞ!!フハハハハ!!
よし!まずは我をここから降ろしてくれ従士よ肩車を許可しよう!!!
フフフ遠慮することはないぞ??
ん?どうした我が眷族??ヘイ!!!従者!!ヘイ!!!降りられな
ストラーーイク!!!!!見事に奴の顔面を泥団子が貫いた。
いい奴だったよ、だがアイツは人の話を聞かないからな……
仕方ないプランBだ、異世界知識カシケー作戦でやろう、とにかくアイツは放置しとこう、一応神だし大丈夫だろ。
そうだな…見える範囲には自然しかないし定番としては川を辿って村に行く…か?
とりあえず腹減ったし何かないかな?キノコとか
俺は数十分ほどで山ほどのキノコや山菜など近くにあった森から手に入れた!
どうやら俺にはサバイバルの才能があるようだ…
火をおこすのは苦労したが適当に焼いて食ってみるとしよう!はぁ〜〜俺かしこい
「でかしたぞ下僕!!先程の非礼は許してやろう!!我にもキノコくれ!!お腹すいた!!」
「…………」
「わかった!!下僕は悪かった!!だから頂戴!!ちょっ!ちょっと!くそっ!!!」
あ〜おいし〜〜い〜〜キノコうめ〜わ〜おいし〜な〜〜???
「ぐぬぬぬぬぬ……!!!」
降りようにも怖くて降りられないようで顔を膨らませて睨んできているがザマァとしか思えない
「フハハハハ!!!!ざまぁねぇな神様よぉ???欲しかったら降りてこいよオボロロロロロロ!!!!
「アハハハ!!!毒キノコでも食ってたなマヌケエエ!!アハハハハハ!!!バーーカ!!!!バーーーーアヒャ!??
身を乗り出したバカは見事に転落し地面に頭がささっているザマァ
「…………ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!!!」
うわ泣き出したうるさい
「ア"ア"ア"ア"アア"ア"ア"ア"!!!!」
……
「ア"ア"ア"ア"アア"ア"ア"ア"!!!!」
なに?俺が悪いの???
「ア"ア"ア"ア"ア!!」
えー
「ア"ア"ッゲボッガッ…ゴボッ…あ…ア"ア"ア"!」
しつけぇ……仕方ねぇなあ…
「ほらキノコ持ってきたやったぞ泣きやめ」
「イラヌア"ア"ア"ア"!!」
「勿体無いな食えるのに…ほら頭みせやがれ」
「あー腫れてねぇ腫れてねぇ大丈夫だ大丈夫」
頭を撫でてやる……
これ絶対ルートはいったよ絶対独身ルートだよ…はぁ〜あ〜
「ゲログザイ"イ"イ"イ"イ"イ"!!!!」