第一章-試験一週間前ぐらいからゲームは止めた方がいい
試験前だったにつき、更新が遅くてすいません。一応しっかりと書いたつもりです。読んで下さい。
20007年12月某日 千葉 川崎
「だあああ!!!ちくしょう!誰だよ!誰なんだよ!」
自分のパソコンの前でこうぎゃあぎゃあ喚いている少年が一人。彼は今オンラインゲームをプレイしていた。
「ううう・・・こんなにプレイングがいいやつは初めてだよ・・・うわ、攻撃力・・・・ぶっっっ!!6000!?高あああぁ!レベル89のオレでも1296なのに!!レベル・・・たった10で6000!?どんだけ高けーんだよ!」
彼の名前は近藤 進歩。ネトゲとギャルゲをこよなく愛する少年。彼は今、プレイしているオンラインゲームで、レベルの割にはとてつもなく能力値の高い戦士(正式にはユーザー)と遭遇しており、コテンパンというか、あたかもワカメがそうされるみたいにやられていた。
「ひいいい・・・・殺される!アイテムアイテムゥゥゥゥ・・・・・・消えてるーーーーー!!!」
なんと、彼が今まで貯めてきたアイテムがなぜかキレイさっぱり消えていた。ホンのさっきまでは価値的に50000ゴールド(ゲームでの定番の通貨、というよりベタなような・・・)相当のそれを持っていたのだが全て失せていた。
「やばいやばいやばいやばい!!!もう攻撃も防御もままならん!ちょっとーー!そこの戦士ぉーーー!!助けてくださーい!!」
・・・という意志を伝えるべく
ヘルまんだむ:ただ今死にそうです。助け求ム
と自分のすぐ近くにいる戦士にむけ書き込んだ。
「誰でもいいから・・・この化け物を・・・」
すぐに返事が返る。
ド・KILL魔:るせーんだよ てめーでなんとかしろこのキモオタク(切)
「んだとごるうううううああああ!!!しかも括弧内に『切』ってなんだコラア!!」
続いてこう書き込みが。
ド・KILL魔:切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ切腹しろ・・・・・・
「これかいいい!『切』ってこれの布石だっかんかいいいい!!つうか・・・これってあの荒し魔『マルキド』じゃねえか!名前もマルキドをひっくり返してちょっと変えただけだし!(マルキド→ドキルマ→ド・キルマ→ド・KILL魔)」
そう。彼、マルキドは正式名称を「丸木怒」という。知るに知られたサイトをヤバイほど荒らしまくっている悪名高いヤツである。ちなみに、以前もこのオンラインで、ユーザー達から
「てめえ!何しやがる!泣かすぞ!」
「つうかオレらが泣きたいよ、というかオレに至ってはもう泣きはじめてるよ!」
「オンラインだってある意味三次元なんだよ!」
「俺の嫁ーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
・・・などという文句が発せられるほどの荒らしを行い、アクセス禁止になったのだが、いつの間にか復活していた。
「もういいよ!!オレもう帰る!」
と、進歩の方だが、助けを求むのはあきらめ、命からがら逃げてきて、ログオフした。
その後、彼は静かにインターネットを楽しむことにした。
「新しいギャルゲの情報見つけるとでもするか・・・」
前述の通り、彼はギャルゲが好きなのでもある。
どれくらい好きなのかというと、およそ「バクバクめもりある」等の有名なそれは全て購入し、攻略法や全キャラの名前は3日程度で把握出来るほど。試験前などでもきっちりやってしまう(それ故成績は低い)。後、「ギャルゲ」と言えば小一時間ぐらいは・・・え?前書きで言った?じゃあ言わない。
「ふんふ〜ん♪彼女いない歴二年半〜♪中一につき合ってた娘いたけど半年でわかれった〜、でも気にしない〜♪」
やけに説明的な歌を口ずさみながらネットを散歩していると、彼はふと変なページに入った。
「ん・・・・・?『真☆恋愛オンライン・・・・亜羽都学園』!?」
彼は新しいギャルゲのサイトを見つけた。しかもオンライン。
彼がこれに飛びつかないはずがなかった。ハンバーグと卵が好きな人は目玉焼きハンバーグを見て飛びつかないハズがない。それと同じである。(そうかあ?)
「『真☆恋愛オンライン 亜羽都学園』、かあ・・・・製作会社は・・・ONAMI・・・ってバクメモと同じ!」
ONAMIとは、進歩の愛用している「バクバクめもりある」を作った会社である。他には「Sing Sing Revolution」や「超戯王」などを作っている。(現実世界に似たような会社及び作品名があるのはご愛嬌)
「なるほど・・・・ふんふん・・・ん!登録ユーザー名と、本名、年齢、性別、住所、電話番号、メールアドレス・・・・・を入力して下さい・・・?細かいなあ、おい。」
すると彼が一瞬ひやっとする記述が目の飛び込んできた。
『なお、13〜18歳でない方は当オンラインゲームを利用出来ません』
ぶっっっっっ!!
彼は思わず、漫画で、おどろいて水を吐くアクションみたいに口から空気を吐いた。
危ないところだった、と彼は思った。彼は15歳。来年で16だが、余裕でクリアしている。しかし、なんでこんな制限を設けるのか進歩は理解出来なかった。
「ゲームを18以上がやってるとニートになるってか!?オレはそんなんなる気はなーけど!」
とはいえ、彼も来年は高校。どこか受けて入学せねばならないが、前述の通り、彼は成績が非常に悪い。おかげで、もし仮に『こんな高校、通ってる奴バカじゃない?ていうか馬鹿じゃない?ていゆかVAKAじゃない?』ランキングというものがあったとして、その一位の高校に入れるかどうか怪しい状況なのである。
しかし本人はほとんど気にしてない。
「・・・・よし、これ・・・・で・・完了っ!送信!」
クリックすると、このような表示が。
『ありがとうございます。後ほどに次連絡がありますので、お待ち下さい。なお、当オンラインは4月から正式にご利用になれます。』
「来年か。ま、楽しみに待ってるか!」
こうして彼はログインした。
「運命」という名のオンラインに。
一日以内にまた投稿します。お楽しみにして下さい。