8‐3モンスターがあらわれた!
「にしてもアイツら遅いな、まだ終わらないのか?」
「女の子には色々あるのよ」
「そんなもんかなぁ」
すると、やっと部室から露木と小向が出て来た。
「お待たセー」
「……………………(?)」
「遅かったなぁ……って、ええええええぇぇぇぇぇぇ!?」
あまりのことに驚きを隠せず、絶叫してしまった。
俺が何故驚いたかと言うと。
露木、小向が共に体全身を包帯でぐるぐる巻き―――つまりはミイラになっていたからだ。
「ど、どうしたらそんな格好に行き着くんだ!? どこぞの宗教にでもハマったのか!?」
「肌を空気に触れさせないようにする為ヨー。そうする事によって『空気に触れたら死んじゃうかもしれない』と思ってる事をアピールしテ、ネガティブさを強調しているノー」
「……………………(?)」
「意味が分からない!! というか小向が何か示してるのは分かるが、何が言いたいのかが包帯越しじゃ全く分からねぇ!!」
「みんなミイラになれば世の中は平和なのヨー。お前もミイラにしてやろうカー」
と言って、いつの間にか手に持っていた包帯を構える露木。
「って脈絡無さ過ぎるだろ!! なんで俺がミイラにならないといけないんだ!! 俺にするくらいだったら笹ヶ峰にしろ!!」
と言って隣を見ると。
笹ヶ峰が気絶していた。
え? 今のでビックリして気絶したのか?
男前って言ってやった直後だと言うのに……これは今後認識を改めないといけないな。
「というわけで、マサルをミイラにする事がケッテー!! ほら、サヨも手伝って!!」
「……………………(?)」
「おい、正気か!? 今ならまだ遅くないんだぞ!! 一線を越えるな!! 止めろ!! 止めてくれよおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
俺が何故こんな悲惨な目に合っていると言うと。
それは1日前に遡る。