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8‐2鈍感な主人公
「それはともかくとしてだ。部室が男子禁制になっている今、俺は入れないんだが……笹ヶ峰、何故お前がここにいる?」
「い、居て何か問題があるかしら?」
何故動揺する。
「というかなんでそんな質問をするの?」
「いや、なんとなくなんだけどさぁ。お前ってさぁ男前じゃん」
「男前……ですとっ!?」
「だからお前と喋ってると男と話してるみたいで……」
なんか安心するんだよな。
「そうですか……精進が足りないって事ね」
「??? どういう事だ?」
「コッチの問題だから気にしなくていいわ」
「まぁそうならば良いのだが……」
「ほっ……」
だから何故安心する。