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11‐19君には圧倒的にお色気が足りない
「ともかく、俺は出るからな」
なんで許可を取らないといけないのかがイマイチ分からないが一応断りを入れる。
「そ、それじゃあ私の立場はどうなるのよ!?」
「知らねえよ!!」
自分で招いた災いくらい自分で何とかしろよ!!
「真夫だって私の裸見たでしょ!? 一緒にこの場を収める方法を考えなさいよ!!」
「勝手に見せてきただけだし、タオル巻いてるから裸じゃねぇし、俺がその方法を考える必要性が全くないわ!!」
論点をすり替えるな!!
「じゃ、じゃあ……一緒にお風呂、入りなさいよ!!」
「どういう思考回路からの結論なんだよ!!」
「だ、だって、あ、えと、男女2人だし、目の前にお風呂あるし、あれ?」
駄目だコイツ、論理的思考が全く出来ていない。
「俺はコレで」
「あ、ちょっと待ちなさいよ!! ねえ!!」
呼び止める笹ヶ峰を余所に、俺は脱衣所に逃げ込むのだった。