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11‐18テンパった!
「それで、なんで笹ヶ峰がココに?」
「真夫をからかうために決まってるじゃないの」
随分体を張ったからかいだな、オイ。
「(本当は音がしなかったからもう出てるかなーと思ったからなんだけど……不覚だったわ)」
「なんか言ったか?」
「いいえ? なんでもないわよ」
ったく、なんだってんだ。
「それにしても、お前……」
笹ヶ峰の胸は常日頃から無いと思っていたが、本当に全く膨らみの無かった事に驚き、まな板とも言うべきそれを凝視してしまった。
笹ヶ峰もその視線に気が付いたのか、腕で胸を隠し、
「殴り倒して生コンクリートで固めて海に捨てるわよ」
「物騒にもほどがあるわ!!」
お前は俺をからかいに来たんじゃねぇのかよ、即座に殺しにかかるなよ!!
「じゃあ生コンクリートで固めて海に捨てるわよ」
「殴り倒さなくとも物騒だっつーの!!」
「それだったら生コンクリートで固めるわよ」
「窒息死って言葉を知ってるか!?」
「じゃあ何で固めたら良いのよ!!」
「何だろうと固めるなよ!!」