11‐5勉強会≒ゲーム大会
下刻時間になったので富美香先輩からやっと解放され(何か昔の露木を見たようだった)、かばんを取りに部室に戻る。
因みに、さっき生徒会室で露木は富美香先輩の妹と化し、付き従っていた。
そのせいで俺は解放までの時間が長引いたと言えよう。
小向はずっと渡された参考書を読んでいた。
あんなモノ、よく読めるなぁと思ったが、することがなかっただけのことだろう。
さて、これからどうしようか。
「ねえ、このままだれかの家に行って勉強会とかしない?」
笹ヶ峰の提案、入りましたー。
「勉強会かー、勉強会ってどうすればいいんだ?」
「そうネー、勉強会って言っても勉強ばかりじゃないわけでショ?」
「……………………(不安)」
サヨ:何をすればいいの? 本当に
「いやいやいや、勉強会は勉強会でしょ? 分からないけど」
分からんのかい。
「そもそも勉強会なんて開いたことのない連中ばっかってことになるな……」
「大丈夫なのかしら……このメンツで勉強会って」
「場所もないですしネー」
「……………………(提案)」
サヨ:場所なら私の家に来たら?
「いやいや、そんなの悪いって」
「無理しなくてもいいのよ?」
「急にお邪魔するのはネー?」
「……………………(懇願)」
サヨ:大丈夫よ、私の家それなりに広いし
サヨ:この前のお礼もしたいしね
サヨ:というかさせて?
ったく。
この前のお話なんてお礼するのはこっちだってのに。
まあでも、ここで好意を受け取らなければそれはそれで失礼に値するだろう。
「わーったよ、親に連絡でも入れとく」
「小夜の家も気になるしね」
「というかワタシは親に会ってみたいネー」
「……………………(早速)」
サヨ:じゃあ早速行きましょー!!
「「「おーーーっ!!」」」
かくして、勉強会を開くことが決まったのでした。