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10‐1予想通り
遂に迎えた学園祭当日。
学校内は活気で満ち溢れていた。
屋台の焼きそばやたこ焼きの匂いが充満し、生徒たちはそこら中を行ったり来たり、体育館の舞台では軽音部やブラスバンド部などが演奏し、中庭では学園祭担当副会長がイベントを盛り上げる。
そんな時、俺たちはというと……。
「あなたたちは懲りないのですか、ワタクシはネガティ部は学園祭に参加してはならないと言ったんですのよ? そこらへん分かってまして?」
生徒会室で生徒会長の説教を食らっていました。
「ワタクシだって学園祭で忙しいですのよ? 仕事を増やさないでくださいます?」
「いやでも生徒会長、場所だってちゃんとあるんだから私たちが自由に使ってもいいんじゃない?」
「お黙り」
「分かったわ……」
そして笹ヶ峰は早々にノックアウト。
そもそもなんでこういうふうになったかというと、今から1時間前のことだった。