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文学少女、またなんかやらかしてる  作者: たむ


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8/50

第8話「図書室に、謎の『詩音ゾーン』出現中」

今回は、図書室で詩音先輩が“領地拡大”!?

謎の空間「詩音ゾーン」が巻き起こす、静かなパニックをお楽しみください。

昼休みの図書室。静寂のなか、ページをめくる音だけが響く――

……はずだった。


「……あれ、なんか変なスペースできてない?」

佐倉まどかが、図書室の隅に目を留める。


「うん、あそこだけやたら荘厳な雰囲気…」

風見さつきが小声で言った。


「なにこれ? クッションとかラグとか持ち込まれてるよ〜」

白鳥こよりが首をかしげる。


3人が近づくと、そこには**「詩音ゾーン」**と手書きの立て札。

その真ん中には、言うまでもなく――夜凪詩音。


彼女は上座に座り、古びた詩集を抱えていた。


「来たね、君たち。ここは、魂が詩に還るための静寂の祭壇――詩音ゾーンだ」


「またやってる!!」

まどかが思わず声をあげた。


「ここ、図書室ですよ? 公共の場ですよ?」

さつきが律儀に注意する。


「だからこそ、詩の波動を高める必要がある」

詩音はまるで納得していない。


そのとき、司書の先生が恐る恐るやってきた。


「あの、詩音さん……ここ、ちょっと…あの……」


「ご安心を。ラグは持参、音も立てておりません」

にっこり。


「いや、でも空気が重いんですよね!? なんか“場”の支配力が強いというか…!」

まどかが抗議。


「それは詩の結界のせいだ。解除は……できない」


「じゃあ何のための説明!?」


結局、「詩音ゾーン」は午後まで残り、

静かに本を読もうとしていた数人の生徒が、プレッシャーで退出する事態に。


「今日も詩音先輩は平常運転だったね…」

こよりが呟く。


「詩って、そんなに圧かけるもんだっけ…」

さつきはため息。


「いや、もう“詩的威圧”って武器でしょこれ」

まどかがバッサリ斬り捨てた。

今日の一句:

「ラグ敷いて 本の海にも 聖域を」

詩音先輩、どこにいてもマイワールド全開です。

次回もお楽しみに!

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