第6話「放課後の屋上で、詩音先輩が謎の朗読会を開催!」
今回は放課後の屋上で開かれた詩音先輩の秘密の朗読会。
詩の魔法に触れて、3人組も新たな一歩を踏み出す…?
ほのぼの&神秘的な一編です。
放課後のさくら坂高校、誰もいないはずの屋上から、静かな朗読の声が聞こえてきた。
「詩音先輩、また何か始めてる…」
佐倉まどかはそっと屋上へ向かう。
風見さつきと白鳥こよりも続いて現れる。
「なにやら、神秘的な雰囲気だけど…」
さつきは首をかしげる。
屋上の中心には、ろうそくが灯された小さな円形のスペース。
詩音先輩は目を閉じ、ゆったりと詩を朗読している。
「月の光 銀の波間に 揺られつつ 秘めたる想いは 星となりて」
その声は風に乗り、心に染み入るようだった。
しかし、近づくと詩音は突然目を開けて、3人に向かってにっこり。
「さあ、君たちも一緒に詩の世界に浸ろう」
まどかは戸惑いながらも参加し、さつきとこよりも次第に心を開いていく。
朗読が進むうちに、詩音は詩に合わせて小さな手振りをし、まるで物語を演じるように動いた。
「詩は言葉だけでなく、心と体で表現するものだよ」
やがて3人も朗読に合わせて声を重ね、自然と笑顔が広がった。
「不思議…なんだか心が軽くなるみたい」
こよりが言う。
「詩音先輩って、本当に詩の魔法使いみたいだな」
さつきが感心する。
「そう、詩は人の心を結ぶ架け橋なのだ」
詩音は優しく微笑んだ。
そして、朗読会の最後に詩音は言った。
「またいつでも来なさい。詩の世界はここにあるから」
今日の一句:
「声重ね 心の響き 屋上に」
詩は孤独じゃない。みんなの心をつなぐ。
次回もぜひお楽しみに!