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文学少女、またなんかやらかしてる  作者: たむ


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34/50

第34話「詩音先輩、校庭で“詩凧(したこ)”を空に飛ばす」

詩音先輩、ついに凧まで使って詩を届け始めました。

空×詩=校庭のカオス度がじわっと上がる回です。

昼休み。

こよりが中庭のベンチでパンをかじっていると、突然空に何かが舞い上がった。


「……え、凧?」


その凧には、筆で書かれた詩のような文字が――


「風の声、空の手紙。

今日も君に届きますように」


「まーた詩音先輩ーーー!!!」


校庭には、詩音先輩が風に髪をなびかせながら凧糸を握っていた。

その横では、数人の生徒たちが思い思いの「詩凧」を持ち、空を見上げている。


「今回は、“空に詩を飛ばす会”です」

「またなんかやってるーーー!!(2回目)」


凧のテーマは「風に届けたいひとこと」。


参加者たちはみんなで凧に詩や言葉を書き、それを空へと解き放つ。

風に乗って舞い上がった凧の数は、すでに十枚以上。


「君が笑ってくれる、それだけで世界は青い」

「あの日の涙、今の風に変わったよ」

「宿題やってません、空に逃げました」


「なんか最後の一個、私の心を代弁してる……!」


詩音先輩の凧は特に大きく、美しい曲線で空に舞い続けていた。

そして、彼女の凧に書かれていた詩はこうだ。


「空はひとつ。

でも、見上げる角度はみんな違う。

だからきっと、今日も誰かに届く」


「……なんか、空見て泣きそう……」


「なんで凧揚げでこんなエモくなるの!?」


気づけば校庭には、クラスも学年も関係なく、生徒たちが笑いながら空を見上げていた。

体育教師だけが遠くで、

「なんで俺の授業時間にこんな詩の祭りが……」とつぶやいていたのはご愛嬌。


空高く舞う詩凧。

今日も詩音先輩は、校内の“空気感”を詩にしてしまうのだった。

今日の一句(空ver):

「風よりも 心軽くて 空を舞う」


次回、詩音先輩――保健室で“心の処方箋”と称して詩を配り始める!?

病んでなくても癒される、謎の“文学ナース化”始動!

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